法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

マンガ

難民に裏があるアニメを、みんなもう忘れたのだろうか

id:hokusyu氏の下記ツイートに対して、そんな作品を見たことがないというリプライばかりついている。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr || {}; if (d.getElementById(id)) return t; js …

暑さと寒さをめぐる、のび太なみの頭脳の匿名記事

冷房が効きすぎて寒い なんでメンバーの過半数が上着着てるのに冷房止めな.. なんでメンバーの過半数が上着着てるのに冷房止めないんだよ馬鹿か 上記に対する下記の返答に既視感があった。 寒いのは厚着をすればどうにかなるが、暑いのはどうにもならんでし…

CampFireのクラウドファンディングで制作して、夏コミに出していたプロフェッショナル

OVA『エイリアン9』やTVアニメ『灼熱の卓球娘』の監督で知られる入江泰浩氏が、漫画を制作してコミックマーケットに参加していることを、知っている人は知っている。 https://camp-fire.jp/updates/25399 来週日曜日のコミケ三日目で販売です。 皆様にはメモ…

そもそも藤子F作品って『ドラえもん』に限らず、集団に従属することへの不信感があるよね

もちろん大日本帝国に対しては、戦時下において抑圧された子供として育った意識もあるし*1、漫画文化への抑圧を知っている手塚治虫*2を師としてあおいだ意識もあろう。 戦争そのものの無意味さという観点からは、あえて超常の存在による日本軍の勝利を描いて…

「スパゲッティの缶詰?『食キング』のナポリタンかな?」

ニュージーランドのビル・イングリッシュ首相が、スパゲッティとパイナップルをのせたピザをFacebookに投稿して、国論が二分に割れているという。 ニュージーランド首相の衝撃的ピザが国を二分 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャル…

『五色の舟』

十五年戦争の末期、異形の肉体をもった五人が、見世物小屋の一座として芸を売っていた。 街中に係留したボロ舟で生活し、懇意の医師から診察される日々。表向きは興行が許されない時代だが、それゆえ秘密裏に資産家から芸を求められ、世間よりは暮らしに余裕…

青林工藝舎はお家騒動で飛び出した分家なので、青林堂に残って守ろうとした本家からはわだかまりもあるはず

かつて特殊な漫画出版社として知られていた青林堂を、パワハラを受けた社員とユニオンが訴え*1、証拠として現社長らの録音が報じられた。 社員をスパイ呼ばわり 青林堂の社員がパワハラ訴え暴言音声を公開【追記あり】 青林堂はカムイ伝などを連載した「伝説…

『火垂るの墓』や『はだしのゲン』に比べれば、まだ『この世界の片隅に』は“よくある反戦アニメ”に近い

まだアニメ版の『この世界の片隅に』は観れそうにないが、産経記事*1の監督コメントで『火垂るの墓』が好意的に言及されたこともあって、とりあえず原作準拠で考えをまとめておく。 【スクリーン雑記帖】「この世界の片隅に」をめぐる“国旗”論争 政治的意味…

『相棒season15』第6話 嘘吐き

ある日のこと、古アパートの漫画を描いている女性の隣室で、激しい物音と声がした。その隣室には男女が同居していたが、なぜか一方が派手な女に入れかわる。 さらに周囲に見たこともない中年の男女が出没し、追いつめられた女性は何者かに襲われるが…… 今回…

「ポリコレ棍棒」というワードの意味がよくわからなかったが、どうやら棍棒とは要望のことだったらしい

はてなブックマークを200以上も集めながら、この匿名記事の前提にほとんど疑問が出されていないのが不思議でならない。紹介されている話題は、ちっとも「極端」ではないはずだ。 ポリコレ棍棒勢の貧しさについて http://bylines.news.yahoo.co.jp/saruwatari…

接客を題材にした漫画『コンシェルジュ』の作者による、誤解しようのないオモテナシ

慰安婦像に対してCalcijp氏とdokuninjin_blue氏はニーメラーの詩を歌えるか - 法華狼の日記 上記エントリでニーメラー*1の詩を使ったところ、漫画家による改変ツイートをd.s氏に教示していただいた。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.…

『探検バクモン』手塚治虫 最後のアトリエ

特にイベントや記念日がからんでいるわけでもないはずだが、今回は手塚プロダクションに潜入。 探検バクモン - NHK アシスタントをしていた三浦みつる氏が『火の鳥 望郷編』で担当した宇宙船を見たり、『ブラック・ジャック』でケヤキの木を観察するように手…

語彙力の低いWEB漫画『風来包丁漫遊記』が「マジヤバイ」

読者の語彙力にあわせて「普通」「低い」「高い」の3種類から選べるという趣向。 まず、「普通」として示された漫画はオーソドックスな料理漫画のパターンをふまえている。 世界初!語彙力を選べる料理漫画「風来包丁漫遊記」 | オモコロ シャープな描写でて…

アニメ業界を題材にした漫画2作品、花村ヤソ『アニメタ!』、なつみん『おつかれ背景さん』

まずは『モーニング・ツー』で連載している新人アニメーターの業界奮闘記。 アニメタ! / 花村ヤソ - モーニング公式サイト - モアイ 複数の制作ラインをもつ大手会社に、狭き門をとおって就職できた少女の物語。ドラマが駆動してきたのはライバルの少女がピ…

ソ連の樺太占領を題材にした『ブロンデェンカの同居人/マーシャのこと』が尊い

投稿マヴォに掲載された約60頁にわたる漫画作品。母妹弟とくらしている少女の家で、ソ連の女性将校とその娘が暮らすこととなる。 ブロンデェンカの同居人/マーシャのこと /いまい教 前提として、本業が広告漫画家というだけあって漫画がうまいし、たんねんに…

自民党による18歳選挙権の啓発パンフレット『国に届け』の、薄っぺらく男尊女卑な漫画について

雑なパンフレットをどのように読むかという問題 どれほど自民党が若者を軽く見ているか、このパンフレットでよくわかる。 18歳選挙 #国に届け | 自由民主党 すでに各所で批判されているが*1、縦書きの右開き漫画なのに、左開きビューワーを使っている謎。 …

Re:大長編ドラえもんタイムアタック

なかなか楽しい匿名ダイアリー記事があった。秘密道具の異なる使用法で、より短時間で冒険を終わらせようとする思考実験だ。 大長編ドラえもんタイムアタック ブックマークもらったので調子に乗って後編 ※よく知ってる大長編はここら.. 最初のルール設定もよ…

「現世の個人は連綿とつづく血縁の中の一人の旅人である」というなら、日本というひとつの地域に呪縛されるいわれもない

拓殖大学学事顧問の渡辺利夫氏によるコラムが注目をあびている。良くも悪くも。 【正論】もともと日本に存在しなかった「個人主義」の呪縛から脱出せよ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫(1/6ページ) - 産経ニュース 大学で日本近現代史の講義をおこなっているそ…

『フロム・ヘル』

アラン・ムーア原作、エディ・キャンベル作画、柳下毅一郎翻訳のグラフィックノベル。切り裂きジャックを題材にして、時空を超えて虚構と現実が重なりあうさまを見せていく。 『フロム・ヘル』 | トピックス : みすず書房 本作が再現を試みているのは、新世…

戦艦大和が敵として登場する「PSO2」が「反日ゲーム」と非難され、公式が釈明するまで

十日ほど前にTogetterでまとめられていた時は、まさか公式が反応するとは思わなかった。 火のないところに放火する『まとめブログ』 PSO2編 - Togetter window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr…

水木しげる死去の報

当たり前だが亡くなるのだな、という感慨は持った。 訃報|水木プロダクション公式サイトげげげ通信 ねずみ男の「へのへのもへじ」を2年半前につくったことを思い出す。 へのへのもへじで水木サン - 法華狼の日記 手塚治虫らの働きぶりを揶揄するような漫画…

青林堂と青林工藝舎、どうして差がついたのか

約一ヶ月前、facebookで難民差別イラストを公表して批判をあびた、はすみとしこ氏。BBCも報道していた。 シリア難民少女の写真を日本人が挑発的なイラストに……人種差別か - BBCニュース そのイラスト集が商業出版されるという。発売前だがAmazon.jpの「日本…

手塚治虫が描いてないジャンルはグルメだけかもしれない

よくスポーツ漫画を描いていないといわれるが、『ブラック・ジャック』内でスポーツを題材にしたエピソードが複数ある。 スポーツに重要なリハビリを題材にしたり、心身のこんくらべに注目したり。その延長で、そろばん競技を題材にした珍しい漫画まである。…

へのへのもへじで女に惚れさす

へのへのもへじは文字のダンディである。 書き順は下記のとおり。本物の顔面は輪郭の1/9くらいの面積だが、それだとダンディ感が皆無なので少し細く。 最初は普通に「地獄のミサワ」としてしあげようとしたが、顔面だけで「へのへのへじ」を使いきってしまっ…

『アーサー王宮廷のヤンキー』では文明側の限界も描かれているし、技術だけで優越する物語でもない

『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』と植民地支配の娯楽性 - 法華狼の日記 上記エントリに対して、下記エントリからトラックバックが送られていた。 「歴史改変」「文明チート」の元祖?マーク・トウェイン「アーサー王宮廷のヤンキー」はすごいらしい……

『ドラえもん(3)|藤子・F・不二雄 大全集』

大全集第1期の目玉であった『ドラえもん』の第3巻。 ドラえもん(3)|藤子・F・不二雄 大全集|小学館 ガチャ子の登場エピソードが序盤に集中しており、新鮮味がある。1970年度の連載で単行本に収録されたのは1エピソードだけという異常事態。 以下、各エ…

フィクションをレビューする時、フィクションそのものよりレビューにこそ問題があらわれることはよくある

現実における妥当性を基準にレビューすることは、現実で何が妥当かという主張がおりこまれるもの。 たとえば、ナチス全体を英雄的に描いたフィクションがあるとする。そこでナチスを英雄視するべきではないという批判があったとする。そこで批判から擁護する…

『ドラえもん(2)|藤子・F・不二雄 大全集』

やはり複数の未収録作品をふくむ第2巻。小学1年生向けの新連載から小学6年生の連載版まで、時間をおって収録されている。 ドラえもん(2)|藤子・F・不二雄 大全集|小学館 第1巻*1収録作品と同じく1970年にはじまっているが、同時に描かれたはずなのに設…

『ドラえもん(1)|藤子・F・不二雄 大全集』

大全集第1期の目玉であった『ドラえもん』の第1巻。てんとう虫コミックスどころか藤子不二雄ランド等もふくめて、単行本初収録のエピソードが入っている。 ドラえもん(1)|藤子・F・不二雄 大全集|小学館 学年ごとに1巻ずつという方針がこの巻だけ崩れて…

『エスパー魔美』の名言は、批判を忘れておしまいにしようという主張ではない

表現の自由から批判の自由が話題になる時、よく『エスパー魔美』から引用される頁がある。「くたばれ評論家」で、主人公と父親が会話する場面だ*1。 公表した表現が批判されることを覚悟すべきこと。批判することも反発しかえすことも自由であること。 そう…