双子姉妹の学園生活を描いた小説にあこがれて、メロロンはプリルンと実際に女学生として学園にかよいたいと考える。田中に人間への変身方法をたずねるがよくわからず、とりあえず特訓するメロロンとプリルン。そして次の日、はなみち中学に投稿する咲良うたたちの前で、みんながさわいでいた。見たことのない美人の上級生が登校してきたらしいが……
どちらかといえば美青年作品の脚本の印象がある金杉弘子脚本で、耽美な百合小説をパロディしたような物語が展開される。
絵コンテと作画監督はベテランの佐々木憲世と青山充。画面に花びらを散らすベタな演出はパロディ回としては順当だし、イメージされる作中小説などの耽美な百合っぽい情景は普通に悪くない。唯一のシリーズディレクター作品『キューティーハニーF』においてアニメオリジナルで耽美な姉妹愛憎が描かれたことを思い出す。
青山作画は美麗とはいいがたいが、他のアニメーターも数人原画に入っているのと、田中ぷりんとめろんよりも周囲でさわぐモブ学生視点が重要なギャグ回なので、そつのないレイアウトのうまさは良い効果をあげていたと思う。実はプリキュアとしてのドラマは、華やかさだけで人気をあつめる姉妹と対比的に地味な教育実習生が中心にあるので、漫画っぽい筋肉作画に青山作画を感じたりもした。