6月25日が「百合の日」ということで、ブックウォーカーが百合ジャンルの定番セールを7月1日までおこなう。
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そのセールに入っている女子大生の恋愛漫画『付き合ってあげてもいいかな』の、まだ単行本になっていない*1連載中のエピソードを記憶しておく。
身近な同性が恋人という心情におりあいをつけ、周囲にカミングアウトした後輩。もはや直接的な差別がされることはないが、特別視されることは変わらず、はやしたてるように消費される。
そこでは個人的な体験の結果として同性愛への嫌悪をもらす知人が、むしろ後輩にとって救いとなる*2。嫌な記憶からくる個人的な感情を公平にいだいているだけだとわかるから。
この日本という国では、同性婚訴訟で差別的なとりあつかいを合憲とする新たな判決が出てから一週間もたっていない。
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だからこそ、物語とは他者を消費するものだということを自覚的に描いた作品が印象深かったし、消費するだけで終わってはなるまいとひとりの人間として思った。