切り出された短い頁だけでも漫画として完成度が高く、それぞれの作風と技術の違いが読める。
当時のガロ界隈は、漫画家同士の交流が盛んだったので、当然水木しげるとも関係を持ってます。それにしてもお互いの記憶違いもあるけど、両者の出会いにおける温度差の違いに笑います pic.twitter.com/AlzzqGrKEM
— Tar Sack (@tar_sack) 2022年1月18日
そして「ityou@ityou」氏が指摘するような、オーラルヒストリーの多角的なつきあわせとしても楽しめる。
どっちも、
— ityou (@ityou) 2022年1月19日
矢口先生は「手で頭を掻く」
水木先生は「人差し指を立てる」
の描写をしてるのが面白い 両者とも絵描きとしてそこがこのキャラの持ちポーズだなって観察している https://t.co/9LmbdvLIxLきっと矢口先生はしきりとぺこぺこして、水木先生は人差し指を振り回して説教したんでしょう
— ityou (@ityou) 2022年1月19日
その中で「水木先生が一番いいことを言った」所の切出しが二者で違うわけだ
「漫画家は迫力」(矢口先生:さすが水木先生、いいことを言う)
「はやくかえりなさい」(水木先生:さすが俺、いいことを言う)
おそらくは水木しげるが戦争で左腕を失ったことが人差し指を立てるポーズにつながっているのだろう。
そしてどちらの作品もまったく違ったコマ割りなのに、その左腕の欠落を違和感なく隠しとおしていることが、また興味深い。