法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

無効化された審議なら参加を拒否するのも当然だろう

 もちろん民主党政権時代の自民党や、連立前の維新もふくめて、過去の野党はさまざまな理由で審議拒否をおこなってきたが、今回は一線をこえている。
「全野党が疑問」の審議入り強行 定数削減で対立、国会は不正常に [高市早苗首相][自由民主党(自民党)][日本維新の会][中道改革連合][国民民主党][参政党][チームみらい][日本共産党]:朝日新聞

定数削減法案は、与野党の選挙制度協議会で1年以内に結論が得られなかった場合、自動的に比例区で45削減する内容。協議会で議論している状況を踏まえ、中道改革連合、国民民主、参政、チームみらい、共産の野党5党は特別委での審議入りを見送るよう主張したが、美延映夫委員長(維新)は応じず、5野党が欠席のまま法案の趣旨説明を行った。

 一般論として、どのような議論がおこなわれても結論は変わらないと最初に説明された時に、議論をおこなう積極的な意義を見いだせる人は少ないのではないだろうか。
 さまざまな審議を欠席するために提出に参加した法案の審議にも欠席する異常事態になった。そもそもが法案自体に法的根拠がまともになく、反対するどころか参加したこと自体が間違いだったとも思うが。
「異常事態」野党審議拒否で“国会空転”続く 迫る会期末に“延長”となえる声も… 「議員定数削減」「副首都」法案の審議入り強行うけ「議会政治が脅かされている」 | TBS NEWS DIG

国旗損壊罪を制定する法案の採決がおこなわれた衆議院本会議。与党の賛成多数で可決されましたが、法案を与党と共同で提出していた国民民主党と参政党を含む全ての野党が欠席したのです。

『名探偵プリキュア!』第22話 しるくの覚悟

 家入しるくの二人舞台があるという。マコトジュエルは家入のイヤリングにやどっていると予言を解釈した森亜るるかと、それについていくゴウエモン。
 怪盗団ファントムの予告状がとどき、家入のマネージャーに依頼された明智と小林は、それぞれ開演前の観客とスタッフのなかから調査するが……


 良くも悪くも舞台劇らしさを重視して謎解き要素が弱すぎる*1エピソードだと思っていたら、まさかの佐藤大脚本。『プリキュア』シリーズはもちろん、記憶では東映アニメ作品に初参加だ。思えば『怪盗ジョーカー』のシリーズ構成だったが、そう考えてみると今回はいつも以上に芝居がかったゴウエモンなど怪盗側の魅力が出ていたかもしれない。
 しかしエピソードとしては、先に書いたように舞台劇らしい子供向けアニメにしてはリアルな舞台裏と、舞台の上の劇と現実の戦いを重ねあわせる演出が印象に残る。特に後者は、役者の口パクに主人公たちの台詞をかさねるような、過去シリーズでもつかわないような演出技法が多い。高山文彦作品を思い出した。最後の楽屋でユリの花束をなめて家入を映すようなコンテもある。
 演出は家入初登場の第9話*2と同じく横内一樹。あまり今回のような演出技法をつかう印象はなかったが、前々作でも演劇回を担当しており*3、処理担当の演出なので記憶していなかったが『少女☆歌劇レヴュースタァライト』の各話にも参加し、実は小劇団役者の経験もあるそうだ*4

*1:本筋のキュアエクレールの正体探しも、記憶を失っているという情報を開示することで、キュアエクレールなら知っているはずのことを知らなかったとしても正体の可能性があるという、むしろ謎を深める方向だった。一応、記憶以外の伏線を重視するべきということはいえるのだが。

*2:『名探偵プリキュア!』第9話 決めつけちゃダメ! - 法華狼の日記

*3:『わんだふるぷりきゅあ!』第41話 ユキ・オンステージ! - 法華狼の日記

*4:横内一樹 lit.link(リットリンク)

『トモダチゲーム』雑多な感想

 仲の良い男女高校生5人が突然拉致され、デフォルメされた子供のような人形に説明を受ける。5人の誰かの借金が全員に負わされ、それを返して賞金をえるためにゲームに参加しなければならないというのだ……


 2022年に1クール放送されたTVアニメ。2017年に実写映画化もされた騙しあいリアルゲーム漫画が原作で、直後にドラマ2期も放送された。

 監督は小倉宏文が『ドラえもん』と並行して担当し、各話の絵コンテにも入っている。近年に『ドラえもん』の3DCGを担当しているオクトノボルがアニメ制作を担当。


 内容はいかにも『少年マガジン』的な、下世話で頭の悪い騙しあいゲーム。友情をたしかめるというゲームで疑心暗鬼を生むための運営の操作をプレイヤーが疑わない理由がわからないし、さまざまな手段で情報伝達が可能なのにゲームについて誰も情報共有しない理由もわからない。
 ゲームのブラックボックスが多いので、たとえば陰口を暴露するゲームで運営がこっそり陰口を書いている可能性をプレイヤーが検討して友人をかばおうと思わないのが不思議だし、逆に運営がその可能性をふせぐために陰口を書くためのカードをプレイヤーの視界から隠さずシャッフルするような工夫をしないのも奇妙だ。
 何より、ルールの穴をつくように5人が協力して少しでも借金を返せるように策を練らない。最初のゲームのルールと、裏側で進行していた運営の裏切り誘導を考えると、うまく情報を共有して金銭を融通すれば、かなり借金を返せたのではないか。
 それでもやっと第5話後半から第6話にかけて二転三転する策略が展開されて楽しくはあったのだが、主人公の策略に整合性がない。たとえば陰口の内容を指示して試す方法は厳密には成立しないから別の人質的な作戦もとったと語られるが、裏切り者がやったように陰口カードを何枚も入れることはできても、陰口カードは白紙であっても提出しなければならないようだから、チーム人数と同数の陰口カードしかなければ指示した陰口と同時に指示していない陰口も書いたわけではないことは明らかなはず。また、主人公がウソをついたと証明するとして、本当に人を殺したのは友人ではなく自分だと告白するが、自分が人殺しであることは他人が人殺しではない証明にはなりえない。それならば、たとえばこのなかでその友人は他と違って人殺しだとかいった文面にするべきだろう。
 こうして、ただ手をこまねくか、友情にヒビをいれたり、それに対抗するばかり。先述したように、他プレイヤーに負担をかけず自分だけ借金を大幅に減らせるゲームなら、他人に隠してゲームを進行するのではなく、もちまわりで借金をひとりずつ限界まで減らすことを提案できるはずだろう。


 また、運営側らしき女性スタッフふたりがゲームの進行について論評するが、運営側なのにどのプレイヤーが何をしたのかまで把握していない意味もわからない。これならばスタッフではなくゲームを観戦して楽しむ女性観客と設定するべきではないだろうか。女性スタッフの台詞が正論のような口調で女の怖さを語るミソジニーに満ち満ちているのは悪人の言動として許容するとしても*1
 さらに第11話、ゲーム運営キャラクターの台詞とはいえ、弱い者が声を上げることで周囲に助けてもらうことを理不尽と主張し、プラカードをかかげて声を上げるようなデモのイメージを挿入したのは閉口した。


 内容の安っぽさにあわせて映像も安っぽい。作画は各話のバラツキは少ないが現代のアニメとしては低位安定。いかにも小倉作品らしくモノローグをテロップで出したり、止め絵が目立つし、作画も甘い。第6話で明かされるしかけにそってゲームが成立するよう細部にはこだわっているようではあるが。

*1:別チームと戦わされるゲームで、その別チームのホモソーシャルな魅力を裏切りを入れつつも描き切ったのは少年漫画らしいエンタメだったが、それゆえ女性キャラクターのミソジニーな描写もきわだった。

『【懺・】さよなら絶望先生 番外地』

 2009年と2010年に発売された単行本付属の上下巻OVAで、アニメ化最終作。ほとんどのスタッフは新房昭之監督他、TVアニメからそのまま継続。

 出崎演出から発展した新房演出により、ほとんど絵を動かさず、場合によっては文章を画面に表示しながら読みあげるだけの省力ぶりで、ちゃんと映像作品として緊張感を保っている。


 良くも悪くも内容で興味深かったのが、上巻最初の、「デモ行進」に冷や水をあびせる「でも行進」。社会に対してさまざまな訴えを起こしながら、同時に「でも」と訴えに消極的な理由をつけていく。
 まず発端のメーデーは風物詩あつかいして否定はしていないが、日本ではデモがもりあがらないという話につなげている。そのなかで主人公が正当なデモと評したのが、北京オリンピックへのボイコット呼びかけだけ。主人公は現状を極端に斜めに見ているキャラクターなので、必ずしも作中ですら正論としてあつかわれないが、ここでは「社会派」になってしまってギャグ漫画としては良くないと主張を位置づけている。
 選手がかわいそうという意見も一瞬出てくるが重視はされない。その後に不正にまみれながら新型コロナ過において強行された東京オリンピックを正当化する理屈が*1、ここでは無力な意見としてあつかわれている。もっとも北京オリンピックにしても現実のボイコットは広がらず、むしろ日本は過去最多のメダルを獲得したことで一転してイベントへの否定的な評価が退潮して、少なからず保守が牽引*2した反対運動も忘れられていった感があるが。
 そして反原発デモも登場し、「でも」電気が必要だと反論される。これが発売されて一年半後に東日本大震災が発生し、世界史に残るような原発事故により十数年後も住めなくなる土地を生み出した。日本全体も、原発に依存していた結果としての電力確保に追われることとなった。そして明らかになった原発のリスクに対応するためコストが増える一方、再生エネルギー技術の発展にともない安定した安価な電気を求めるだけならば原発から脱却するデモをおこなうべきという皮肉な状況になっている。これも実際には、メガソーラーなどの再生エネルギー反対運動においては、単純に電力の必要性だけで反論されているところは見かけない。
 とはいえ、こうした同時代のさまざまな出来事がひとつの視点で記録された風刺作品は、現代の一般的なアニメ愛好家向けではきわめて珍しい。その視点や主張はさておいて、希少ゆえの価値は感じられなくもなかった。

*1:一応、参加選手に当事者として辞退をねがう動きがあった背景もある。 池江璃花子氏を応援する有識者のツイート前後を見てみると、驚きの結果になった - 法華狼の日記

*2:ちなみにインターネット上の中国政府批判運動で左派が抗議内容を考えようとした時、その抗議手法が穏健すぎるとして運動から排除された事例も知っている。

プライムビデオのブログ表示問題がなんとか解決した一方、なぜかWindows用Prime Videoアプリでダウンロードができなくなっていた

 半年くらい前からだろうか、プライムビデオ作品をはてなブログにはりつけようとすると、うまく表示されないことが多々あった。
『白石晃士の決して送ってこないで下さい』 - 法華狼の日記

2024年にプライムビデオで会員向け見放題に2分割された配信版*1で視聴した。

[asin:B0D6ZDJRQF:detail]

*1:はてなブログのリンクがうまく表示されない。ここ最近は同じようにリンクはできてもタイトルやサムネイルが生成されないことが多いが、理由がよくわからない。

 そもそも、はてなブログでAmazon作品紹介ツールで作品を検索しても見つからないことは以前からあった。実際はその作品は存在するのに。
 そこでAmazon側の作品ページから、Amazonアソシエイトのリンク生成ボタンを押すと、下記のようなショートリンクと、完全なリンクが生成される。

https://amzn.to/4aix5RO
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0D6ZDJRQF/hokke0a-22?&linkCode=ll2&tag=hokke0a-22&linkId=51605cc4da92d788cf6825f59be472be&ref_=as_li_ss_tl

 そこで完全なリンクにある「B0D6ZDJRQF」をはてな記法「[asin::detail]」に挿入したが、上記のようにリンク自体はおこなえるのに、なぜか作品のサムネイル画像などが出てこない。
 ここでAmazonで作品を検索してみると、完全なリンクとは少し異なるURLで作品が見つかる。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0D6ZDJRQF?qid=1782313832081&pageTypeIdSource=ASIN&ref_=atv_sr_fle_c_Tn74RA_1_1_1&pageTypeId=B0D71386ZM&sr=1-1

 そして上記のURLから「B0D6ZDJRQF」ではなく「B0D71386ZM」をはてな記法に挿入すると、タイトルやサムネイル画像などがしっかり出てくる。

 出てきたサムネイルから作品ページを見ると、下記のようなURLになっている。アソシエイトが障害を起こしているわけでもなさそうだ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0D71386ZM?tag=hokke0a-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1

 理由はわからないし手間は少しかかるが、ブログに画像を表示したいことも多いので、とりあえずこの方法で対処することにする。
 過去に表示されなかった作品の感想エントリなどのリンクも、気になる範囲でさしかえていっている。


 ところで、Windows用Prime Videoアプリは、回線速度が不安定な時など、高画質でダウンロードして安定して視聴できるため便利だった。
 近年に挿入されるようになった年齢区分のテロップやCMもオフライン視聴ならば表示されず、画面のノイズが少ないこともありがたかった。それでもTVアニメのOPや前回のあらすじなどのイントロをスキップするボタンは強制表示されていたが、そのボタンが最初から表示されない映画を視聴する時は問題なかった。
 しかし少し前からアプリをつかおうとするとEdgeが立ちあがるようになり、その内部でアプリを動かしているためか、動作が不安定な感じになっていた。
 そして昨日、ある映画をダウンロード視聴しようとすると、アプリのダウンロードボタンが見当たらなくなっていることに気づいた。アプリのダウンロードした作品を置いておくページはテキストが消えているが、ページ自体は残っている。しかしWEBブラウザでプライムビデオを視聴しようとすると、ダウンロードボタンは残っている。
 アプリストアを確認したところ、説明には依然としてダウンロード視聴が可能という文章が最初に書かれている。
Windows用Prime Video - Windows に無料でダウンロードしてインストールする | Microsoft Store

アプリの機能:
• ビデオをダウンロードして、いつでもどこでもオフラインで視聴できます。
• 新作映画や人気のTV番組を購入またはレンタルできます(国や地域によって視聴可能な作品は異なります)。
• Prime Videoのサブスクリプションを利用すれば、Apple TV+、Paramount+、Discovery+、Hayuといったサービスの選りすぐり、かつ幅広いプレミアムコンテンツも追加でお楽しみいただけます。別のアプリのダウンロードは不要です(国や地域によってはご利用いただけない場合があります)。
• マルチユーザープロフィールでエンターテイメントエクスペリエンスをパーソナライズできます。
• IMDbを活用した限定X-Rayアクセスで、映画やTV番組の舞台裏に潜入できます。

 Edge側の問題なのか、単純にアプリの更新で問題があったのか。それとも仕様がまた変わる前兆なのだろうか。
 しかしレビュー欄を見ると、最新レビューで別ブラウザの拡張機能がダウンロードを防いでいるという。たしかにchromeに拡張機能は複数いれているが、なぜ問題あるのだろうか。

chromeの拡張機能が影響するようです。 全て削除したら正常にオフライン再生できるようになりました。edgeじゃないのになぜ?

 とはいえ、いれたまま放置している拡張機能も多く、すでに無駄になっていたりセキュリティリスクになっていたりするので、これを機会に見直そうとは思う。