法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

タイトルに違和感が出るほど上映がのびた結果、民主化闘争を描いた『のび太の宇宙小戦争 2021』が重みを増して悩む

今年も余裕がなくて公開日での鑑賞はできていないが、新型コロナ過を考慮してもなお、可能なかぎり早めに観にいきたい。
doraeiga.com
最終的に3月4日公開と決定告知された時点で三一独立運動の三日後かと思っていたが、いまもつづくロシアのウクライナ侵攻がはじまってから一週間後かとも思うようになった。
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軍事独裁者への抵抗を描いた作品なので、ロシア国内で独裁政権への抵抗をつづけるような人々への連帯も読むべきだろう。
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そもそも、原作で試し読みの冒頭を見ればわかるように、軍事クーデターに追いつめられた大統領が抵抗を選ぶ発端はチリクーデターを思わせる。

来年の『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』の予告映像とスタッフ公開 - 法華狼の日記

1980年代の原作が反共産主義クーデターを題材にしたらしいことを思えば、現代日本でリメイクするには細心の注意が必要だろうという思いもある。それもふくめてがんばってほしいが……

もしもアジェンデ大統領が脱出して諸国民と協和できていれば……という願いを描いた物語であったのかもしれない。
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もちろん他にも想起される状況は以前からいくつもあったし、ウクライナ侵攻さえなければフィクションとして距離をとって鑑賞できるわけではない。
とはいえ、肌身に感じられる情報がよくメディアで流れるようになったのも事実だ*1。リメイク作品ということもあって映画の出来が悪ければ許せないかもしれないし、娯楽として出来が良ければそれはそれで楽しんで良いのかと悩みかねないが、やはり映画館で鑑賞しておきたい。

*1:他の状況がメディアでウクライナ侵攻ほどには報じられていない問題と表裏一体でもあるが。