法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

司法

的外れではなかったことを確信

指摘ではなく、あくまで質問だったのだが、回答をいただけたことは感謝する。 二重の意味で的外れな指摘 : 週刊オブイェクト まず「過失」と「故意」では大きな開きがあり、同列に扱えるものではありません。この事件は業務上の過失として処理されています。…

『弁護士・森江春策の裁判員法廷』容疑者5人全員に殺人動機あり!!真犯人は誰だ!?女検事と壮絶バトル…逆転のサシスセソ

芦辺拓『裁判員法廷』*1の一編を土曜ワイド劇場で2時間ドラマ化。 多少は覚悟していたが、視聴意欲が折れそうなほどの安っぽさに唖然とした。ひょっとして2時間ドラマの平均から見ても安っぽい出来なんじゃないか。 原作は二人称という特異な文体を選択し、…

冤罪事件で被告を支える苦労について

普段は読まない雑誌に目を通すと、興味深い観点の記事が見つかることがある。 たとえば2009年7月22日の『婦人公論』では、「菅家さんを支える会・栃木」代表の西巻糸子氏が冤罪支援活動について振り返る記事があった。 まず、控訴審判決が棄却された1996年5…

橋下徹弁護士、高裁でも敗訴

ただし原審が破棄され、名誉毀損は認められなくなってしまったとのこと。おかげで一審でも全額が認められなかったのに*1、さらに額が半分となってしまった。このためネットでは橋下弁護士が勝利したと憶断する書き込みも見られる*2。 判決は原告のWikiにてPD…

実は全て同じ話

思い返せば、表現規制が話題になった作品……映画『靖国』でもマンガ『ヘタリア』でも、まず周辺の動きに気になることが多かった。考えてみれば当然だ、規制の動きが外部から可視化されるのは、作品外部から規制がはたらきかけられた場合が主なのだから。 ゆえ…

『衝撃の逆転裁判ドラマ サマヨイザクラ〜あなたに死刑判決は下せるか』

フジテレビ系列で裁判員制度開始に合わせて作られている2時間ドラマ「裁判員制度ドラマスペシャル」シリーズ。原作はマンガらしいが未読。 法廷ミステリとしては悪くないが、裁判員制度を啓蒙する意図で作ったのであれば現実感がない。 まず、多くの人々が過…

橋下徹弁護士、たしなめられる

そろそろ結審する予定の懲戒請求扇動裁判控訴審において先ごろ、以下のような一幕があったという。 http://www.asahi.com/national/update/0216/OSK200902160123.html 橋下さん、多忙はわかるが…裁判長苦言 事件発言控訴審 2009年2月16日22時7分 山口県光市…

『フィラデルフィア』

〜デンゼル・ワシントンは芸達者〜 1993年の映画。若き日のトム・ハンクス*1が敏腕若手弁護士を演じる。 序盤、トム・ハンクスが入院中のこと。抱えていた裁判用の書類が行方不明になり、期日までには発見されたものの、それを理由に勤めていた法律事務所を…

『日本の、これから』裁判員制度がはじまる 今夜とことん考えます

〜とことん考えていないよね〜 白鳳大学の土本武司氏が、無期刑は10年で仮釈放されると説明し、実質的に10年の懲役にすぎない主張。この誤謬を誰も批判せず。この辺りで番組全体への信頼感を失った。 最近も報道されたばかりだが、ここ10年間の無期懲役刑は…

『NHKスペシャル』あなたは死刑を言い渡せますか〜ドキュメント裁判員法廷〜

まず副題に疑問が一つ。 なぜ“あなたは死刑を言い渡しますか”ではないのだろう。もちろん、死刑判決を出すことへの心理的抵抗に焦点をあてた副題という意図はわかる。しかし、死刑判決を出すことだけではなく、死刑判決を出さないことにも、様々な抵抗がある…

偽装認知より偽装結婚が楽と説明しても意味がないかもしれない

今回の国籍法改正を、中国からの結婚と直結させて考えている人を複数、ネットで見かけたから。

もちろん国籍法はザルだし、ザルでなければならない

たとえるなら、社会が長い時間をかけて作り上げ、今も手直しを続けている、大きなザルだよ。 まだまだ大穴があいていたり、目詰まりもしているが、それ一つしか使えるザルはない。 国籍法をザルでなくするには、鎖国でもするしかないんだ。 今回の国籍法改正…

『マンガ「人権」弁護士』司法公論会原作

巻末の主要参考文献に、マンガ本や東中野修道の著作が並んでいるのは、いったい何の冗談だ。 まだしも、『ゴーマニズム宣言』シリーズは、オウム真理教裁判に関わる一次資料として半分フィクションなりに使えるだろう。だが『嫌韓流』シリーズは、誤謬にまみ…

『光市事件 弁護団は何を立証したのか』を読む

光市母子殺害事件への見解を、光市事件弁護団編著で公開した書籍。 差し戻し審判決に合わせるように、2008年4月22日に出された。同年3月15日に開かれた集会での発言が大半で、以前から様々な形で公開されていた情報がまとまっている。ゆえに、特筆される新情…

厳罰化を要求する人は、口先でしか自分を考慮に入れない

産経新聞記事ということがタイトルからして意外。碓井真史教授というところも少し驚いた。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081117-00000559-san-soci 「厳罰化で減るのは『冷静な犯罪』だけ」ひき逃げがなくならない理由 Q&A11月17日14時48分配信 …

よほど加害者によほど近いという指摘がこたえたらしい

思うところは色々あるが、結局は相手がボケたからツッコミを入れる、というだけの話かもしれない。 先方がまとめを書いていたので、言及されていない部分を説明しておく。 http://www.tikuwa.com/index2.html*1 ちくわ、へっぽこ知識で橋下をへっぽこ擁護。…

懲戒請求≠署名運動

直接的に名指しされたわけではないので、別人に対しての反論や批判という可能性は形式的に存在する*1。しかし少なくとも、過去に私が指摘したことを読み違えているか忘れているとしか思えない。事実認識段階で誤謬がある。 http://www.tikuwa.com/sc/2008/10…

死ンデモ道路ヲ作ルダゾ

大阪府でイモ畑をつぶした行政代執行の手続き問題について、弁護士によるくわしい解説がされた。 http://blogs.yahoo.co.jp/isikeriasobi/55431836.html 日本の裁判所はいっぱんに行政と個人が対立する場合に、行政よりの判断をするとされています。しかしな…