法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

懲戒請求≠署名運動

直接的に名指しされたわけではないので、別人に対しての反論や批判という可能性は形式的に存在する*1。しかし少なくとも、過去に私が指摘したことを読み違えているか忘れているとしか思えない。事実認識段階で誤謬がある。
http://www.tikuwa.com/sc/2008/10.html*2

( ´Д`)「橋下批判するくせに、橋下への懲戒請求は出さへんっちゅー話やね」


 そーゆーとね、“そんなバカな真似はあたしゃしないよ”とか、“それとこれとは話が別”って誤魔化すんだよ。自分が何時も論点を摩り替えるのを棚に上げてね(笑)。
 自分が間違ってなくて橋下が絶対に間違っていると思うなら、そうするのが普通なのに、結局自分では何もしないで安全なところで愚痴を垂れ流しているっつー意味ではネウヨとかネット弁慶と同じなのに、自分だけは違うとい思い込みが強いから、その事実を頑なに認めようとしないのですな。

引用文のすぐ前にある、「“何を云っても誰にも批判されない”」「“私の思想こそが絶対的に正しいのに、それに反論するのはおかしい”」という考えを私が表明したというなら、全く見当違いというしかない*3。だから、あえて第三者の立場で説明しよう。


まず、多数の懲戒請求が処分に繋がるかのように主張し、弁護団への懲戒請求を扇動したことが、橋下弁護士が批判されている主な理由だ。懲戒請求を安易に出すべきでないと主張している者が、なぜ懲戒請求を出さなければならないのだろうか。
もちろん形式的には、安易な懲戒請求を正しいとしつつ、橋下弁護士に対してこそ懲戒請求するべきという主張はありえる。だが、そのような発言が真面目に主張された例を寡聞にして知らないし、ちくわ氏もそのような発言を引用できていない。代表的な橋下弁護士批判たる懲戒請求扇動裁判の原告側主張および一審判決から見ても、「そうするのが普通」とは考えられない。
しかも本件では親弁主導の懲戒請求が一年ほど前に出されている。懲戒請求は署名運動ではない。弁護士会等の負担をかんがみ、現状での懲戒請求をひかえることこそ橋下弁護士批判者に求められる態度だ。
「それとこれとは話が別」どころか、懲戒請求扇動を批判するからこそ、懲戒請求橋下弁護士批判の道具には用いない。これこそ一貫した言動、誠実な態度といえるだろう。


むしろ、懲戒請求という手段を意思表明として賛同しつつ*4、光市裁判弁護団懲戒請求を出していないちくわ氏はどうか、という話になる*5懲戒請求扇動の批判者と異なり、言動に首尾一貫性がないことが問題とならざるをえないだろう。
何より、扇動だけして懲戒請求しなかったのは橋下弁護士も同じ。ちくわ氏も朝日新聞批判の件については「ネウヨやネット弁慶じゃないんだから、もーちょっと言葉選べと」と批判しているが、懲戒請求の件でも「結局自分では何もしないで安全なところで愚痴を垂れ流しているっつー意味ではネウヨとかネット弁慶と同じ」という論理が橋下弁護士に当てはまる。橋下弁護士が訴えられているように、悪質すぎる愚痴は「安全なところ」などないが、それは自業自得というしかない。


そういえば、安全なところでばかり主張した橋下弁護士より、堂々と裁判に訴えた原告弁護団を、ちくわ氏は行動面で高評価したのだろうか。

*1:言葉の選択や、過去ログの流れから見ると、別人への返答とも思いがたいが。

*2:成年向けイラストサイト注意。2008年10月22日の記述。

*3:コメント欄もトラックバックも規制らしい規制はしていないし、反論や批判それ自体を拒絶したこともない。相応に手間をかけての専門家に対する批判も推奨している。むしろ「“何を云っても誰にも批判されない”」という態度は、相手の形式に文句をつけることで批判を拒絶してきたちくわ氏こそ当てはまるだろう。「“私の思想こそが絶対的に正しいのに、それに反論するのはおかしい”」にしても、「感情」という非合理的な話をあえて持ち出したちくわ氏に最も当てはまりそうだ。

*4:引用を拒絶されるので要約させてもらった。誤読ならば反論してほしい。

*5:軽率に実行しなかっただけ、懲戒請求扇動に乗せられた人よりは良いと思っていたのだが……