法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『Yes!プリキュア5GoGo!』第10話 出た!青いバラの力!

全面的に敵と対決する話になると、今作品における敵キャラクターの少なさがよくわかる。もちろん悪いというわけではなく、味方が増えすぎた分だけ敵を整理するのは間違っていない。
物語は、主人公のピンチにさっそうと新キャラクターが登場という王道で、良くも悪くも引っかかるところはなし。一応、去年度からキャラクター描写が積み重ねられているので*1、普通の話でもそれなりに感情移入できるが……サラリーマンとして追いつめられる敵という大人観客狙い撃ちなキャラクターがいるので、どれだけの悪事を働いても、敵側に哀れみをおぼえてしまう。もちろんこれも悪いというわけではなく。


演出は松本理恵。現OP演出を手がけているそうだが、本編演出は、この作品に限らず初めて。今後も期待できそうな演出家だ。
目を細めるしぐさ、表情が印象的。各人物が個性的な表情や姿勢をしており、動きの少ない場面でも飽きさせない。広場のような場面では人物を手前と奥に配置して、広い空間を感じさせる絵が目立った。……校舎の大きさが初めて体感できるコンテだったかもしれない。
そうして日常芝居で良い絵を作りながら節約し、戦闘では通常以上に動かしている。もたついて感じるくらいに独特の“間”を持たせた格闘戦も、独特の緊張感があった。


作画監督は奥山美佳。新キャラクター登場という重要回なためか、新バンクもないのに川村敏江が原画でクレジット*2。さらにスタジオライブが原画に入っており、この時間帯では珍しかった。

*1:去年の話を回想する場面もあった。

*2:ひょっとして、日曜朝番組が合体するという企画で使われたアニメを作画したのかもしれないが。