法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

国立国会図書館デジタルコレクションの一般向け無料送信サービスに、サンリオSF文庫や辻真先ミステリなどが多数追加

 1980年代の絶版書籍が大量に追加されたなかで、レーベルが消えて再翻訳もされていない作品が多いサンリオSF文庫が特に話題になっている。
幻の「サンリオSF文庫」、国立国会図書館デジタルコレクションで無料公開中【やじうまWatch】 - INTERNET Watch

 「サンリオSF文庫」は1978年に創刊された文庫で、休刊となった1987年までに全197冊が発刊された。いずれも海外作品の翻訳で、絶版のまま復刻に至っていないタイトルもあることからファンの間では根強い人気があり、古書も高値で取引されている。今回、この「サンリオSF文庫」が国立国会図書館デジタルコレクションで無料公開されていることが明らかになり、ファンは歓喜。書誌情報を見る限り、収録タイトル数は160前後と約8割をカバーしており、しかも利用者自身の端末を用いてインターネット経由で閲覧できる「個人向けデジタル化資料送信サービス」に対応しているというからすさまじい。

 日本のSF作家では、山田正紀神林長平新井素子なども初期作品がいくつか。これらはおおきめの図書館なら収蔵している可能性が高いとは思うが。
地球・精神分析記録 : エルド・アナリュシス - 国立国会図書館デジタルコレクション
七胴落とし - 国立国会図書館デジタルコレクション
あたしの中の… - 国立国会図書館デジタルコレクション
 SF以外では、トリッキーさで知られる辻真先推理小説初期作品が多数読める。『天使の殺人』のように後年に復刊されるほど挑戦的な作品もある。
天使の殺人 - 国立国会図書館デジタルコレクション
 パズルのように緻密にくみあげた謎かけと謎解きで楽しませる、代表的なパズラーだった鮎川哲也のミステリも多数ある。
楡の木荘の殺人 : 鮎川哲也初期コレクション1 - 国立国会図書館デジタルコレクション
 鮎川哲也が編んだアンソロジーもいくつか読めるが、なぜか収録作品の各著者は詳細検索ではひっかからない。全文検索をつかうしかなさそうだ。
恐怖推理小説集 - 国立国会図書館デジタルコレクション
 1973年に発行された『安部公房全作品』もそろっているらしい。さすがに写真で読む送信サービスよりは図書館で借りたほうが読みやすいとは思うが。
安部公房全作品 1 - 国立国会図書館デジタルコレクション
 他にも、しばらく著作権は切れなくて青空文庫にはいらないが、絶版になって入手も難しいような作品がけっこう入っている。


 アニメ関係の希少な書籍としては、「わとそん@doctoruwatson」氏が紹介しているアニドウ発行の『未来少年コナン』テーマの書籍、通称「黒本」*1が注目か。


わー!
アニドウ発行の未来少年コナンの黒本が国会図書館デジタルコレクションの個人向け送信サービスに入ってる。
https://dl.ndl.go.jp/pid/12438088

 中古の流通が多くて入手はしやすいが、先日に亡くなられたいのまたむつみの『宇宙皇子』関係の画集2冊も送信サービスで読める。
いのまたむつみ画集「宇宙皇子」 - 国立国会図書館デジタルコレクション
いのまたむつみ画集「宇宙皇子」 2 - 国立国会図書館デジタルコレクション