法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『武林クロスロード2』深見真著

「一読して、開いた口がふさがらなかった。上も下も」 「いきなりシモネタかよ!」 「今回はさすがに描写が過激という断り書きがあるくらいだからさ。武侠小説というより、その影響下にある山田風太郎作品っぽい」 「基本的に女同士で両性具有ありというのが…

『ラストエグザイル-銀翼のファム-』#09 Connected passed pawn

反省のそぶりを見せていたファムは居候している戦艦の乗組員との交流を始め、ファムを取り合っていたジゼとミリアの問題は勝手に和解して当面の解決を見るという……もしファムの設定が少女でなく少年であれば、今回の展開は非難轟々だったかもしれないな。 乗…

『坂の上の雲』第10回 旅順総攻撃

放送時間90分ほとんどを陸上戦闘描写に費やし、現代戦争映画の水準に達する映像を見せてくれた。手を血だらけにしながら鉄条網に肉薄して切断する演技、空中で炸裂し兵士に襲いかかる榴弾の恐怖を描く3DCG、きちんと発射時の反動で後退する実物大モデルの砲…

『機動戦士ガンダムAGE』第10話 激戦の日

寺岡巌コンテ。時間いっぱい使った宇宙戦闘は良かったし、戦闘中換装のハッタリも良かった……が、自己犠牲を美しく描くでもなく無駄死にの虚しさを描くでもない物語の中途半端さが、悪い意味で薄味な印象しか残さなかった。 いっそ政治的に正しくなくてもいい…

『スイートプリキュア♪』第42話 ピコンピコン!狙われたキュアモジューレニャ!

プリキュア達は難局を切りぬけた、なぜなら「こんなこともあろうかと」一晩で偽物を作って敵を騙していたからだ! ……正直ひどいんだけど、冒頭でも適当すぎる策略を見せて今回はこういうギャグノリと事前通告しているので、けっこう許せないでもない。一応、…

『デジモンクロスウォーズ 時を駆ける少年ハンターたち』第64話 香港上陸! 超美少女アイドルを守れ!!

梨澤孝司と浅沼昭弘が連名で作画監督、クライマックスの必殺技で志田直俊原画。アイドルになった過去レギュラーが主題歌を作中で歌うライブシーンも悪くなかったし、作画面では上々。 本編はツッコミどころもいくつかあったが、仮面をかぶったストーカーとい…

『真珠湾からの帰還〜軍神と捕虜第一号〜』

NHK名古屋が制作した土曜ドラマスペシャル。真珠湾攻撃に特殊潜航艇「甲標的」で参加し、「九軍神」の影に隠れて捕虜第一号となった酒巻和男少尉、その戦中前後を時系列を入れかえながら描いていく。 http://www.nhk.or.jp/nagoya/shinjyuwan/ ともに脱出し…

『輪るピングドラム』19th station 私の運命の人

敵が本拠地に乗り込んでくる展開は、新しい設定を作る必要もなく、緊張感を出しやすくて面白くしやすいもの。もちろんこの作品でも例外ではなかった。 それ以外は、うーん……アバンタイトルで明かされたことは小説版を読んでいた人には異なる真実で驚けたらし…

『ドラえもん』巨大スネ夫あらわる!/ひるね王選手権

原作から既存の秘密道具を引きつつ、物語はたぶんアニメオリジナルの前後半。 Aパートは、「アットグングン」をふりかけて巨大化したスネ夫が巻き起こす騒動。 過去のアニメオリジナルでは、逆に人間が小型化することのプリミティブな面白味を描いた回があり…

死刑廃止論をフルボッコに論破するというコピペは誰の味方なのか

相手を「論破」できるというコピペをまとめたブログに、死刑廃止論者を論破対象に選んだものがあった。 相手をフルボッコに論破するコピペを貼っていけ BIPブログ しかし一読して疑問点だらけと思った。コメント欄でも複数の批判がよせられ、「論破」ではな…

『相棒season10』第8話 フォーカス

過激な事件現場を直接的に写すことで賛否両論があった報道写真家の死と、加害者と被害者の真意をめぐる謎解き話。 監督は橋本一。狭い廊下を逃げまどう通り魔の逮捕劇をワンカットの長回しで演出していたところが印象的。作中写真も、ドラマを支えられるくら…

新しい南京事件の受容についてメモ

南京事件否定論者は数字に弱すぎる - 法華狼の日記等で取り上げた2ちゃんねるまとめブログ「アルファルファモザイク」で新しく南京事件をとりあげたエントリがあった。 http://alfalfalfa.com/archives/4932262.html*1 しかし前回までと少しニュアンスが違…

『ラストエグザイル-銀翼のファム-』#08 Distraction

時間いっぱい使った追撃戦から、新たな勢力との邂逅、主人公の一撃で終結、そして作中写真を使った特殊EDへと、娯楽として無駄のない展開をしていた。主人公が以前のパートナーを置きざりに活躍しているところが、今後の展開に興味を持たせるだけの良い苦味…

『機動戦士ガンダムAGE』第9話 秘密のモビルスーツ

主人公がガンダム以外のモビルスーツに乗る展開となったので、てっきりガンダムの性能抜きで主人公の技量を見せる回になるかと思えば、そうでなく。宇宙空間でガンダムへ移乗する展開からは、ガンダムと他のモビルスーツの差異を強調するかと思えば、そうで…

『スイートプリキュア♪』第41話 ファファ〜♪最後の音符はぜったい渡さないニャ!

これまでの大野敏哉脚本回とうって変わって、メインストーリーにからむ内容でありながらコメディ描写に満ちていた。けっこう細かくサブレギュラーキャラクターの出番を拾っていて、キャラクターアニメとしては楽しめる内容。 いきなりプリキュア側の音符が残…

国歌を歌えない国民

[twitter:@soonsoul]氏が話題にした回は私も見た。確かにそのとおりの風景が映っていて、興味深く思ったものだ。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr || {}; if (d.getElementById(id)) re…

時間を夏季と勘違いしていた。

どうするか考えていたのに、鶴と竜の頭部だけで終わってしまった。しかも後者はうまくない……

『ルパン三世 血の刻印〜永遠のmermaid〜』

テレコムアニメーションがアニメーションの実制作を担当した2時間SP。 3DCG背景や背景動画を活用して、縦横無尽に空間移動するカメラが面白い。中盤と後半のアクションは作画も堅実かつ派手で、奇をてらった構図で楽しめた。 キャラクターデザインと総作画監…

『輪るピングドラム』18th station だから私のためにいてほしい

山内重保コンテ演出。山内演出の個性丸出し*1なのに浮いていない。作画監督や原画にも山内作品によく登板するアニメーターがそろっていた。けっこう荒々しいカットが多い。 物語だけを素直に読めば、家族から抑圧された過去の回想と、出会った子供からの赦し…

『ドラえもん』おぼっちゃマンボ/うそつきかがみ

企画物なアニメオリジナルの前半と、原作初期を比較的忠実にアニメ化した後半と。 Aパートは、アイドルのプロデューサーを見たジャイアンが、誰かをプロデュースしようと名乗りをあげる。時期的にはAKB48なのだろうが、作曲まで手がけるところはハロプロっぽ…

『ハーモニー』伊藤計劃著

かつて「大災禍」によって多くの人命が無残に失われた近未来。2度と「大災禍」が起きないように、そして残された人的リソースを保つために、国境の垣根はとりのぞかれ、細分化した共同体「生府」によって構成される高度福祉社会が実現した。 他人はもちろん…

なぜ最後の最後で……

それ32選は関係ないじゃん! 本格ライトノベル大賞32選: 京大SF・幻想文学研究会ブログ 最後までだらだら読んでいたら、不意打ちをくらってしまった。 しかし32作もあれば複数を読んでいてもおかしくないところ、『僕の妹は漢字が読める』しか既読がないと…