法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『聖闘士星矢Ω』第 2 話 旅立ち!新世代の聖闘士!

前回に主人公が敵の首領に抗えたのは、あくまで特別な状況にすぎず、物語の意味としても因縁を描くため。今回は指先一つで敗退する。そしてアテナを失い、一人で旅立った主人公は、荒野で仲間に出会う。
ただ一人の師から不真面目に学んでいたため無知な主人公が、仲間と出会って衝突する展開で、アクションと会話劇で楽しませながら設定を無理なく説明する。定石的な脚本が、映像の良さを支えている。
コスモに属性があるという設定は最近のジャンプ漫画を思わせるが、コスモを燃やさないとクロスが重い枷となるという描写で『聖闘士星矢』の旧作設定も継承している。


舞台のほとんどが荒野で、新たな仲間と二人だけの状況が続き、戦う敵も雑魚が一人だけという制作リソースを節約しやすい状況だが、映像は見ごたえがあった。
特に、小林プロダクション調の、筆の味わいを強く意識した背景が美しく、孤独な放浪を描く前半をよく支えていた。仲間とのアクションもまずまずで、港での波間の表現も良い。