法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『コードギアス 反逆のルルーシュR2』第22話 皇帝ルルーシュ

不死者が存在する上、日常生活で他人とすりかわる変装すら可能*1な世界観になっているので、結末で死んだはずの人間が出てきても衝撃が薄い。作中で何が可能で何が不可能か、基準が混沌としている。
以前、偽造が容易そうな音声証拠をつきつけられ、黒の騎士団が指導者を放逐した話があった*2。それを不自然な描写と考える人はたいてい、黒の騎士団が組織としてつたないと評価していたが、そもそも偽造を可能とする作中基準が制作者の側でも明確にできていなかった、ということかもしれない。


空中戦闘は空間を感じさせて良かったが、作中で最強と謳われたナイトオブワンが能力開放にも関わらず逆転できず終わったので、どうにものめりこめなかった。他のナイトオブラウンズも顔が映ったかと思えば即座に撃破されてばかり。
ナイトオブラウンズは、全力を出せた主人公*3が戦闘で敗北をしたことがなく*4、強さを印象づけられる機会がなかった。一応は生き残りとしてジノもいるが、最強の一人が負けた後で再戦して勝利しても、ジノ個人が強くなったという印象にしかならないだろう。
今になって考えると、ナイトオブラウンズは帝国内部で発言権がある軍人、といった設定で良かったのではないかと思う。強い兵士ばかりを集めたわけではないと作中で明示すれば、機体性能にたよっている印象とも整合性が生まれる。

*1:相当に特異な技術ではあるという描写だが。

*2:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080817/1219016808

*3:この場合はルルーシュ、直接的に親衛隊のカレンが対峙。

*4:主人公とはいいがたくなった後のスザクが苦戦したことはあるが、そもそもスザク自身もナイトオブラウンズだ。