法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

安田弁護士が裁判を死刑制度廃止運動に利用していると主張するなら

そういった弁護団の発言、報道を示せるはずではないか。報道やネットからでは、根拠がないか、憶測したものしか見つからない。
逆に、弁護団死刑廃止を訴えていると最初に憶測した報道も判然としない*1。ほとんど都市伝説ではないか、と思えるのだが。


ちなみにSchwaetzer氏*2が「社会活動の一面がある」という根拠として安田弁護士の言葉を引いているのだが……
http://d.hatena.ne.jp/Schwaetzer/20070905

 バッシングについて具体的な実感を話せと言われればそれほどお話しすることはない。だけどもたいへんな状態になってきたなあという感じはしています。
 私も何本かの嫌がらせ電話を取ったわけですけれども、電話の向うで、精神的な、感情や意識の面における凶暴化がものすごく進んでいるという実感を持ちました。もちろん死刑廃止運動をするなかで、死刑存置の人たちから抗議の電話なり意見の電話は少なからずあったわけですけれども、今回の電話はそれをはるかに超えていて、精神的な凶暴化がそこに見える。

http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/hikari1.htm
というわけで、やはり弁護を引き受けた動機には死刑廃止運動の一環ってのもあるんでしょということは認めざるを得ないんじゃないか。

この安田弁護士の発言は、死刑廃止運動と弁護活動で受けた批難を比較したものにすぎないだろう。もし弁護活動を通じて死刑廃止を訴えていたなら、また別の表現になったのではないかと思う。たとえば、「死刑廃止運動をする中で、今回は最も……」といった口調になるのではないか。

*1:最初に憶測された時は、弁護団批判のためではなかった可能性もある。

*2:氏の、“感情で訴えている人々に対し、弁護士が理性を説いてもすれ違いになるだけ”といった指摘は一理あると思う。