法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

全体的に私ではなく藁人形が叩かれているように感じられる。

さて先日に予告した、ちくわ氏*1へ返答と反論。
長いので、続きを読む方式で。


まず5月3日の記述へ返答。

 自分自身の言葉で何も語れないくせに、他人の批評なり批判なり感想文なりの引用批判だけ批評が成立すると思っている人は、ノンキでいいなあと思った今日この頃。

日記を「批評」と自称したことは一度もなかったと思うのだが、該当箇所を示してほしい。日記を検索しても見つからない*2人権派と自称しない安田好弘弁護士が、自称人権派弁護士などと呼ばれていることを思うと、見えないものが見えること自体は意外でないが。
もっとも、ちくわ氏自身も2008年3月17日に『世界日報』社説へ「全文引用して突っ込んでクヨー。」と書き、実際に文章を引用しながら反論しているわけで、理不尽さを感じてしまう。

虎の威を借る狐っつーか、晏子の御っつーか、まさに風下に笊の典型で、腹がよじれて仕方ないわ(笑)。

順序がわかっていない。「報道が被害者寄りになっているっつー事は、一方で民意の反映って意味もある」「マスゴミ報道とネット議論が一致している」といったちくわ氏の主張に反論するため、反する内容の「報道」や「ネット議論」を具体的に引いたのだ。
また、ネット上の発言ではあっても専門家の見解を根拠として引くことに問題があるとも思えない。むしろ、専門家の見解より素人の独自見解が啓蒙に適しているなどという考えこそ、疑似科学信奉や歴史修正主義者に見られる典型だ。
ちくわ氏こそ、明確な根拠を示さない「民意」や、事実誤認を元とした懲戒請求*3の数を「虎の威」とせず、独自の言葉で弁護団を批判すればいい。だが正直にいって、ちくわ氏の主張は流布された典型的な誤解ばかりだし、根拠を引用で示すことも滅多にないので主張としての具体性もない。

 だから、しかしBPOから報道機関に対しては詳細な意見書が送られている*6。ネット記事だけを見て根拠が示されていないと文句をつけても、それこそ報道に責任がある話だ。っつー部分だけは、正直ごめんなさいと頭を下げるペコリ。

「粗探し」と反応しつつも、一部で真面目に批判も受け入れたのは、まだしも評価したいが……。BPOから詳細な問題点が指摘されていたのであれば、BPO報道への感想は土台から崩れると理解できないものだろうか。
もとより、ちくわ氏の見解全てが誤っているとは主張していない*4。一つ発言を批判したからと、他の見解まで同じ視線で批判する義務があるわけでもない。
先の文章*5では、誤認情報の送り手と受け手の疑似共犯関係を問題にし、それゆえ啓蒙の方法論についてを結論としたわけだ。まともに具体的な根拠を示さずに、それこそ「主観」でしかない反論をされても、ちくわ氏が啓蒙されてしかるべき存在という証明でしかないだろう。


続いて5月4日の記事は、全く反論として成り立っていない。
私は報道の自由についてのコメントで「限りなく中国的なソレに近づきつつある日本シリーズ、といったところ」*6と最初に書いており、ちくわ氏も引用している。前後の文脈を読めば、日本が中国に近づくことを良くないことと扱っているのは理解できるだろう。少なくとも、日本が中国より報道の自由があることが前提の話だ。中国に報道の自由がないことを書き連ねても、何の反論にもならない。

 でもって、国境なき記者団による日本の報道自由度ランキングが低いのは、活動右翼による報道妨害と記者クラブの問題があるからであって、決して政府寄りの報道が為される危険性を示した数値じゃないよ。

記者クラブは、情報提供側と報道機関との癒着も弊害であり、やはり反論として成り立たない。記者クラブが団体から独占的に情報を受け取る機構であると認識せず、漠然と「閉鎖性」と言葉だけ知っていても意味がない。


そして5月7日の文章に対してだが。

 まーた古い証文を穿り返して粗探ししてるけど、そういう事してるからバカにされるんだって、ホントに理解出来ないんだな。脳味噌の可哀想な人だ。

あらかじめ注意した*7通りの反応をされても困る。
くりかえすが、ちくわ氏の見解全てが誤っているとは主張していない。BPO意見書についての反応や、懲戒請求扇動問題での総括が、誤っていると指摘しただけだ。
自身の過去発言を「古い証文」といい、「脳味噌の可哀想な人だ」などと反応するのは、いささか幼稚すぎるのではないか。

 そもそも、何で懲戒請求のカテゴリで認めた文章の中の一部を恣意的にピックアップして、安田弁護団が今回の裁判で死刑廃止運動をしていたか否やの話になっているのか、さっぱり判らん。

ちくわ氏が「オレの云わんとする主眼であり、もう一つの問題点であり、今回の件に関する総括とも云えるオレの見解」と書いていた箇所だから引用したと説明したが。下手な逃げにしか見えない。

 懲戒請求に関して、オレは橋下発言の功罪はちゃんと判断していて、橋下は好きだがあの発言には問題が有り過ぎたっつー事はちゃんと認めているし、その上でアホな挑発に乗った人間の自己責任だって説いている。

請求を多数出せば通るという考えに賛同しているのでは、「橋下発言の功罪はちゃんと判断」しているとは思えない。問題があると一部認めることと、問題を正しく把握することは同じではない。そして実際に、直後の2007年9月5日の文章では橋下弁護士を応援すると書いているではないか。
ちくわ氏は、5月3日の「正確性には首を傾げるが、報道そのものは公正であり、公平だった」という文章もそうだが、結果が正しく見えれば*8過程への批判をしりぞけられるという幻想をいだいているように感じられる。

( ´Д`)「問題は、安田弁護団が“死刑廃止論を前提に弁護をしてたかどうか”の話やのーて、“死刑廃止論を前提にしないと理解不能な主張で弁護活動がされていたようにしか見えなかった”っちゅー話やしな」

……その「ようにしか見えなかった」が間違いと説明したのだが。やはり何も理解できていない。
弁護士は、被告人が求めれば、物理的にありえない主張を法廷で展開することもある。そして、もし被告人の主張が誤っている、重い判決にするべきだったという心証を弁護士が公表すれば、それこそが懲戒の対象となる。被告人について疑問に思っていても公表してはならない、そういう職業なのだ*9
被告人と弁護人それぞれの主張は重なるわけで、弁護人から弁護主張と異なる主張を出すのは避けるのが当然だが、職務として語っているのだということは明確に区別するべきだ。
さすがに、「問題は(省略)っちゅー話やしな」という最近の文章に対して「古い証文」や「粗探し」という反応はしないと期待したい。

 まあ、法華某氏は世の中で一番自分の感覚が正しいと信じ切っていて、かつ、世の中の人間は全て“誰も絶対にウソは吐かない”というスタンスのイノセンスでピュアな魂の持ち主みたいなんで、安田弁護団関係者の言葉を全信用してしまうのは仕方ないだろう。

5月4日のエントリ*10で「専門知識のない私達が、もし誰かを批判する場合に相応の努力をしなければならないのは当然の話だ*6。そして専門家や報道機関が誤った情報を流した場合、より強く批判されるのが道理というものではないだろうか」と私が書いた意味が理解できなかったか。あえて「私達」を太字強調したのだが。

 だったら、橋下の言葉も同じ程度には信用してもよさそーなもんだが(笑)。

逆に、橋下弁護士と同じ程度に弁護団を信じられると、ちくわ氏は考えているのだろうか。
そもそも前言を簡単に撤回する橋下弁護士を、同じ程度に信用できる人は信者くらいだろう。また、同じ法曹専門家であっても多数派と一人だけでは、同じ程度に信用することは難しい。ただし、専門家としての一定の敬意は持っているつもりであり、それゆえに発言の責任も求めている。
そもそも、橋下弁護士の発言を子細に見れば、ちくわ氏の主張に反する内容が多い。以下、太字強調は引用者。
http://hashimotol.exblog.jp/6258733/

僕だって「一審・二審」の弁護人として就任したらそのような主張もするだろうし、今回のような差し戻し審の弁護人に就任したなら、まずは被告人の更正可能性を徹底的に主張した上で、きちんと被告人や国民に説明する形をとってからこのような荒唐無稽な矛盾だらけの主張を行うでしょう。だから、この緊急集会でも、弁護団の主張内容についての論争は避けました。

http://hashimotol.exblog.jp/6259063/

欠席した理由は、最高裁が期日延期を認めなかったからだって。
弁護人として十分な準備ができなかったからだって。
その理由は一理ある。であれば、その旨を、被害者遺族に徹底的に説明しなければならない。
その上で、欠席でしょ。

見ての通り、橋下弁護士は被害者遺族に対して説明を求める以外、弁論内容や欠席それ自体については、妥当な面があると認めていた。ちくわ氏も当の2007年9月3日の文章で橋下弁護士のブログを紹介していたが、弁護活動の妥当性を認める文章に気づかなかったのだろうか。

 独擅場(どくせんじょう)を独壇場(どくだんじょう)、故意犯を確信犯と書くのは誤用だが、誤用の過程と、それが誤用だって理解出来ているのなら、そういうものだと認識した上で鷹揚に構えりゃ済む話なのに、キンタマが小さいっつーかケツの穴が小さいっつーか。

誤解と思われる記述に対して質問しただけなのだが……。とりあえず批難したわけでもなく、個人的な興味からたずねただけで、そういう反応をするのでは、引用文最後の評価はそっくりちくわ氏に返ってしまう。
もし間違っていたのであれば、5月3日にBPOから意見書が出たことと同じように素直に誤りを認めればいいだけと思うが、何を考えてそういう文章を書いたのだろうか。

 そもそも、安田弁護団の主張は過失致死ではなく傷害致死
 最初から安田弁護団の主張が過失致死だったっつーなら、その結果が死刑でも問題ねーじゃねーか(笑)。

もうしわけないが、単純に「過失致死」は「傷害致死」の誤り。直後の文章との繋がりを読めば、誤記であることを理解することは難しくないと思う。
……しかし現在、過失致死罪で死刑になれば、それは非常に問題になると思われるが。やはり何か誤解している気がする。

( ´Д`)「“男が悪い”っちゅー結論ありきか、“メディアが悪い”っちゅー結論ありきかって違いやね。ちぅか、メディアがダメ、2ちゃんがダメっちゅーとるのに、しっかりチェックしとるっちゅーのは何なんやろね?」

マスゴミ」という言葉を用いつつ毎日近く報道に対してコメントしている人のいうことなのだろうか……
私は、弁護団側の事情を伝えるメディアが存在したこと等、最初から何度も示している。過去の日記で報道を評価した文章も多く書いている。だから当然、全てのメディア報道が間違っていたなどと主張したことは一度もない。
書いてもいないことを勝手に読み取るのは最低としかいいようがないし、反論できずにレッテル張りで逃げようとしているようにしか見えない。


結局、書いてないことを読み取るどころか、明確に反した内容を書いていることにも気づかない。批判に対して一部は認めても、全体では「粗探し」と逃げてばかり。「脳味噌の可哀想な人」のような表現を平気で用いる。
少しは責任感や恥というものを知るべきではないか、というのが正直な感想だ。

*1:http://www.tikuwa.com/index2.html成人向けイラスト多用注意。今回のエントリで取り上げた文章はこちらの過去ログへ入るだろうhttp://www.tikuwa.com/sc/2008/05.html

*2:ただし「はてなダイアリー」の仕様で、コメント欄の書き込みは検索できない。

*3:テンプレート懲戒請求のひどい例では、弁護団の個々人を区別せず、最高裁欠席を問題視するものがあった。

*4:ただし、ちくわ氏の他の見解が正しいというわけでもない。

*5:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080501/1209680167

*6:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080501/1209680167#c1209852470

*7:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080504/1209946241「さて、一年近く前の誤りにすぎないという反応をされるかもしれない。だが、そもそも問題にしているのは「オレの見解」ではない。その見解を導かせた、報道を問題にしているのだ。」

*8:実際は結果が正しいわけでもないのだが。

*9:だから最近の今枝弁護士は、発言に微妙な問題をふくんでいる。

*10:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080504/1209946241