法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

はてなダイアリーの下書きが移行できない

はてなダイアリーの下書きの移行を終えていない人はリダイレクト設定するのは待ったほうが良さそうだ。


先日のエントリで書いた方法で、下書き一覧ページまでは確認できるのだが、実際に個別の下書きを見ようとするとはてなブログへリダイレクトされてしまう。
ダイアリーからブログへの移転、一応は完了 - 法華狼の日記

多数の下書きは自動でインポートされないので、手動で移していく予定。はてなダイアリー全体のトップから、ヘッダにある「管理」から「記事」を確認するページへ移動することで、完全閉鎖までは確認できるらしい。


FAQを見て文章を開くことはできると早とちりしていたが、実行できない一部機能に下書きの確認なども入っていると考えるべきなのだろうか。
【よくある質問】はてなダイアリーからはてなブログへの移行について - はてなブログ ヘルプ

リダイレクトを設定した後でも、はてなダイアリーの管理画面にアクセスできます。はてなダイアリーのトップページなどからヘッダの「管理」をクリックするか、次のURLに直接アクセスしてください。

d.hatena.ne.jp/my/admin

リダイレクト設定後のはてなダイアリーでは「はてなブログにリダイレクトしています。」と表示され、「記事を書く」などの一部機能が実行できませんが、データ管理や有料オプションの変更は可能です。

書きあげて後はアップロードするだけのエントリも多かったので、確認できないのなら無念というしかない。

ダイアリーからブログへの移転、一応は完了

1月28日にダイアリーの更新機能が停止される直前のインポートとなった。
一応、ダイアリーからブログへの自由なインポートは2月28日まで可能*1なので、更新頻度が高くなければあわてる必要はなさそうだが。
はてなダイアリーサービス終了の知らせ - 法華狼の日記

たぶん停止直前にも駆けこみで移そうとするユーザーが多いだろうな……私は忘れていそう。

はてな側が駆けこみインポートするユーザーのためにフォローしているのか*2、他で起きていると聞くトラブルも特になく、スムーズに移行を終えられた。


できるかぎりシンプルに、はてなダイアリー時代に近い見た目にしたかったが、ちょうどいいデザインのテーマが見つからなかった。
はてなダイアリーにきわめて近いデザインのテーマ「Hatena2 for はてなブログ」が個人で制作公開されているが、配色をうまく変えられなかったので、違うテーマを選ぶことにした。
Hatena2 for はてなブログ - テーマ ストア
ダイアリーでは強制的に行頭一字下げになっていたのが変わったこと、余白が広くなったことで、文章の読みづらさが増しているので、いずれ改善したい。


他に、ダイアリーではエントリの日付をいじってダイアリーの性格と記事リストをブログトップに置いていたが、プロフィール欄から飛ぶ「このブログについて」へと内容を移した。
GoogleアドセンスについてはURLが変わるのを忘れていたので、あらためて申請しなおした。いつ申請がとおるのかは不明だが、2月1日あたりからはてなブログProに移行して、広告は少なくする予定。
多数の下書きは自動でインポートされないので、手動で移していく予定。はてなダイアリー全体のトップから、ヘッダにある「管理」から「記事」を確認するページへ移動することで、完全閉鎖までは確認できるらしい。


しばらく少しずつ調節していくつもりだが、いまのところ解決策が見つからなくて困っていることが、ひとつだけある。
コメント欄が3コメントまで強制表示されるので、長文コメントが多いブログだとエントリとエントリのあいだが間延びしてしまう。この表示数を選ぶ機能がどこかにあるかと思ってが、いまのところ見当たらない。
はてな側の2016年の説明によると、この3コメントまで強制表示はずっと続いていたようなのだが、サイドバーでエントリごとの最新コメント状況を確認している人間には逆にわずらわしい。
記事ページでもコメントを折りたたんで表示する、などの機能修正を行いました - はてなブログ開発ブログ

記事に複数のコメントが付いているとき、デフォルトで3件までに折りたたんで表示し、それ以降は「もっと読む」をクリックしたときにすべて表示するようにしました。

「相関しているならすべての統計が捏造だ、という極論を述べたブログ」という嘘を書いた山形浩生氏

山形氏が下記のようなエントリを書いていた。
統計の不備と、各種統計の「相関」の話 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

統計の信頼性について疑問を呈した柳下毅一郎のツイートを、山形は一蹴した。が、その後勤労統計の集計方法の不備が露見した。ここから、この統計は捏造であり、それが相関しているならすべての統計が捏造だ、という極論を述べたブログが出た。

これは困った代物だとぼくは思う。一かゼロかの非常に極端な見方をしているせいで、非常におかしな極論になってしまっている。それをここで、少し説明しよう。

これが私の書いた下記エントリの要約のつもりらしいということに驚かされる。


私自身で結論部を読み直しても「一かゼロかの非常に極端な見方」のような表現はいっさい使っていない。
山形浩生氏が統計の捏造の困難性だけをもって経済指標の信頼性を絶対視していたことのメモ - 法華狼の日記

捏造が困難であるということは、その捏造は大規模におこなわれ広く責が問われるものだろう。そしてその悪影響の範囲もささいなものではなくなる。

そういう意味では、統計捏造の困難性を主張した山形浩生氏の見解が正しければ正しいほど状況はひどいのだ、と覚悟しておく必要がありそうだ。

どのような「国語力」があれば「すべての統計が捏造だ」という文意が私のエントリから読みとれるのだろうか?


こうして私は面食らっているのだが、一方で山形氏は私のエントリタイトルに面食らったという。

まずこの法華狼のブログ記述で、ぼくが統計を絶対視している、という題名には面食らった。統計が「絶対」というのが、そもそも意味不明だからだ。

山形氏も引用しているように、柳下毅一郎氏の「リフレ派の方々は、なぜ財務省の出す経済指標は捏造されてないと信じられるのだろうか」というツイートに対して、山形氏が反駁するツイートで「夜郎自大な全能感に陥る」と表現した。それほど強い言葉を用いなければ、私も「絶対視」という評価はおこなわかっただろう。
むしろ対象の文章から少なくとも明示的には読みとれない「一かゼロかの非常に極端な見方」を見いだしているのは山形氏だ。そのような反応をするという問題において、山形氏は悪い意味で一貫性がある。


前後するが、不適切な統計に対して私が「捏造」と考えたことについても、山形氏による要約は誤りだ。

柳下毅一郎は、統計を疑問視した。
そして実際に統計集計に不備が見つかったから、統計はまちがった捏造である。
よって柳下が正しかった。

法華狼は、何か統計の集計(そしてその補正)に不備があった、というのを見て、つまりその統計がまったくの捏造だ、という結論にとびついた。

たしかに私はエントリでとりあげた不適切な統計について、捏造によるものと考えたし、結論部でそう表現した。
しかし山形氏は、結論部の直前に別の記事を私が引用したことを無視している。そのため誤った要約になっているといわざるをえない。

このような不適切な処理が組織的におこなわれていたという報道もある。
雇用保険、数十億円超を過少給付 勤労統計問題の影響で - 共同通信 | This Kiji

また厚労省の担当者が2004年に本来とは異なる調査手法に変更した後、担当者間で15年間引き継がれてきた可能性があることも判明した。調査手法を正しく装うため、データ改変ソフトも作成しており、厚労省の組織的な関与の有無も焦点の一つだ。

ちなみに山形氏も「それでも一応は調査は行われ、それに基づいた集計が行われている。まったんくの出鱈目ではない」*1「統計に不備があったのは事実。でも、それがまったくの捏造だったということではない」と結論づけつつ、「標本調査なのをごまかそうとしてそれを三倍したりしてたとかいう話」が出ていることに言及している。
ただの個人の失敗などの意図しない結果として不適切になったのではなく、そこに意図が介在していたのであれば、「捏造」という表現は適切なものだろう。

*1:「まったんく」は原文ママ

「話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選」の投票集計結果の雑感

新米小僧氏によって、参加したブログの集計がおこなわれていた。
shinmai.seesaa.net
順位の重みづけがされず、かつ知られざるエピソードをほりおこすため1作品1話が原則というシステムのため、いつも最上位が意外なエピソードになる。
とはいえ、全話が安定していて、かつ突出したエピソードがあった印象でもない『ゆるキャン△』から、途中の第5話が1位になるとはまったくの予想外だった。推しているブログの評価を見ると、冒頭の温泉シーンで性的サービス回かと思わせて、本編は普通にキャンプをテーマにしたドラマをしっかり描くという落差で高評価された様子。
逆に、人気や評価が高いだけでなく、2018年初期に放送や配信がされて視聴者数そのものも多い『宇宙よりも遠い場所』は、トップ3に顔を出すと予想していたが、推されるエピソードが分散した結果として、第5位に第11話と第12話が同票で顔を出していることに。


例年の傾向として、ややシリアスかつ少女がメインとなった作品が上位にならぶ。2位の『SSSS.GRIDMAN』第9話も、少女の物語として評価されている感がある。
そのなかで第8位と健闘しているのが『BORUTO』第65話で、作画アニメとしての注目と評価が集中した様子。2017年の話数単位で作画アニメが投票集計1位をとった*1ことを思い出す。


なお、私の参加エントリは下記のとおりで、例年になく他に推す意見のあるエピソードばかりだった。『ドラえもん』も他に推すブログがひとつあった。
話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選 - 法華狼の日記
私しか推さなかったのは『アニマエール!』第3話と『グランクレスト戦記』第24話のみ。しかも後者で比較的に言及した作画回『BORUTO -ボルト-』第65話と『ブラッククローバー』第63話は両方とも複数のブログが名前をあげている。

映画の邦題や宣伝のダサさについて、マニア層よりライト層に売りたいという主張はわかるが、両方に受けた事例があることを否認するのはダメでは

邦題や宣伝の方向性について、匿名のプロデューサーからコメントをとった記事があった。
「ダサい邦題」「タレントでPR」、熱心な映画ファンが“無視”される事情 稲田豊史の「コンテンツビジネス疑問氷解」|ビジネス+IT
ざっくりいえば、マニアは少数だし何をしても最終的に見にくるから、ライトな一般層にリーチするためわかりやすさを優先するというもの。
単純にマニア層よりライト層の数が多いだけでなく、マニア層の評価による宣伝も期待できないと、このプロデューサーは主張している。


不思議なことに、検索エンジン最適化についての言及がない。そのあたりを全く意識していないかのような邦題が韓国映画につけられがちな謎は解けなかった。
『弁護人』 - 法華狼の日記
『アシュラ』 - 法華狼の日記
上記の他にも、原題から直訳された映画『お嬢さん』は一般名詞でもあり、同名の日本映画もあることだし、原作の邦題と同じ『荊の城』というタイトルにするべきだと感じたものだ。
仮説としては、韓流ブーム初期にシンプルな邦題の映画『シュリ』がヒットした前例があり、かつ現在の韓国映画はミニシアター系が多いため、わかりやすさを犠牲にできると考えられるが……


さて、プロデューサーの主張をつたえた記事へのコメントは否定が多いが、理解を示すコメントもいくつかある。
その個別の当否はさておいて、下記のコメント*1だけは事実認識に首をかしげざるをえなかった。
はてなブックマーク - 「ダサい邦題」「タレントでPR」、熱心な映画ファンが“無視”される事情 稲田豊史の「コンテンツビジネス疑問氷解」|ビジネス+IT

id:machinematine 映画ファン好みのシンプルでオシャレなデザインのポスターだったけど、「ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」はそこまでヒットしなかった。結局、この手の話に文句言ってるのはノイジーマイノリティなのよ。

ポスターが評判になっただけでなく、デザイン化されたキービジュアルも印象深かった作品だ。
「映画ドラえもん」新ポスターが超カッコよくて大人もぐっとくる 起用の理由は?
私も第一報のティザーサイトの時点で、その珍しさに強い印象を受けた。
2017年の『映画ドラえもん』の公式サイトが公開&『クレヨンしんちゃん』のオリジナルエピソードがAmazonプライムで独選配信 - 法華狼の日記

情景としては、巨大な氷山を豆粒のような登場人物が見あげるティザービジュアルが確認できるのみ。

ここまで力強く、キャラクターに頼っていないティーザーは珍しいですね。
スクロールさせて全貌がようやくわかるという点で、WEB向けデザインとしてもよくできている。

俳優でもないタレントをゲスト声優に使っていたが、それはシリーズの恒例であり、この作品だけの宣伝ではない。むしろ本編では動物的なキャラクターで鳴き声を出させるにとどめて、比較的に違和感を抑えていた。
宣伝の一環としてスケーターがダンスするイメージソングを作ったが、それは本編には用いられなかった。


そして「そこまでヒットしなかった」というが、実際は2006年のリニューアル以降で、最高興収を更新した。
その記録は次年度の作品『のび太の宝島』がさらに興収記録を更新したニュースにおいて言及されている。
『映画ドラえもん のび太の宝島』興行収入44.4億円突破 | アニメイトタイムズ

★『映画ドラえもん』新シリーズ(※)で、昨年に続き興行収入歴代1位を更新!
★2016年公開『新・のび太の日本誕生』以来、3作連続の40億超え
★これまでの新シリーズ最高興行収入記録
映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険(2017年3月4日公開)
44.3億円

念のため、もっとライトな一般層に向けた宣伝をすればさらに興収がのびたという仮説がなりたたなくもない。
しかし事実として、マニアもライトも両立する作品はありうるし、あったことは認めるべきだろう。

*1:はてなスターをつけたアカウントも列挙すると、id:iwwid:whkrid:sbedit1234id:asakura-t