法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

ゲームの時間は終わらない

hokke-ookami.hatenablog.com
上記エントリに対して、id:srpglove氏が状況を把握できず読解力もない人間であるかのような「ネタ」を実演していた。
https://srpglove.hatenablog.com/entry/2021/10/04/235337
念のため、前提となる事実関係などについて真面目にコメントしておいたが、特に具体的な応答もされないままエントリごと削除されている。
読めば明らかにネタと思うしかないのだが、はてなブックマークを見ると真に受けたコメントもあり、今後に誤解をまねかないとも限らない。
[B! はてな] さあ、「ズブゲーム」の時間だ。 - mono-mouth

id:nost0nost 今回のは普段から品行方正なふりしてる人間の党派性からくるむき出しの本音が見えた事件だった 人権がどうたらとか書いてるジャーナリストが例のデマを「必読です」とか言って広めてその後居直ったりしてるの見ると

そこでsrpglove氏のエントリへのコメントを、念のため下記に転載しておく*1

統一教会との関係が疑われている寸借詐欺と仲が良いVtuberがいるという話もあったようですが(現在削除済み)、少なくとも「統一教会系メディア」と直接繋がるものではないでしょう。)

「寸借詐欺」が、それが疑われている政治家のことであれば、その政治家自身がVtuberとして活動していますし、Vtuber関係の署名を多数集めた中心人物のひとりです。
また、そもそも現在に話題となっている前提として、署名活動の協力者に統一協会メディア関係者がいたという指摘に対して、先述の政治家をはじめ関係の遮断にためらう動きが一部であったことは理解しておくべきでしょう。

実際に読んでみるとその根拠はほぼ、たった2つのVtuberインタビューしかありませんでした。

同時多発的に同じ話題について書かれたこのはてなブログでも、「ズブ」への疑念を一切示すことなくほぼ全面的に肯定する形で紹介・リンクされていますね。

先行の指摘に言及するのは「剽窃」と呼ばれることをさけるためにも一般的に有意義だと思いますよ。研究などでもなければ義務ではないと思いますが。
また「ズブ」という表現は人間関係という意味では意外なことに辞書にも掲載されておらず、それだけでは指す範囲や関係性がいかなるものか明確にはわかりませんが、「FAQちゃん (@faqfaqyou)」氏の記事はVtuberにカルト宗教側が接近しようとした動きも指摘しています。note記事を読んだ私はVtuberのインタビューが三つ以上あるような誤解もしませんでした。
また私のエントリは「はてなブックマークを十数人も集めているがコメントは少なく、そのためか統一協会関係メディアという指摘がひとつもない」といった反応も把握して書いています。さらに私自身は意識的にVtuber側を被害者と位置づけていますし、誤解をまねくような記述にもなっていないと思いますよ。


なお、タイトルの“印象”が耳目を集めるため本文から乖離する、いわゆる「釣り」なことを問題視するのも自由ですが、絶対に批判しなければならないものでもないとは思います。
貴方はエントリやTogetterでそのような「釣り」を絶対におこなわないため、その高潔な基準を他人にも求めるのかもしれませんが……

仮に、この「ルール」が社会全体に適用された場合、市民の誰もが誰に対しても「ズブ」の指摘が可能となります。そこでは我々が取るべき行動は、たった一つしかありません。
それは、敵対者に先んじて、より多く、より強力な(=社会的ダメージの大きい)「ズブ」を相手に背負わせることです。

以降の貴方の文章は「珍しく男性ではなく」などの表現から確実にネタと解釈した上でマジメに返答します。
単純に指摘された関係性に応じた責任をとれば良いだけですね。表現いかんで指摘された関係性の実態が変化するわけではありません。逆に相手に何か指摘したところで、指摘された関係性の否定にはなりません。
もちろん「ゲーム」などではなく、誰かが問題ある存在と「ズブ」だと貴方が思えば指摘すればいいですし、それを指摘しあえることが健全な社会だと思いますよ。意図せず家庭連合系のメディアに寄稿したことを指摘すればフェミニストは感謝することも多いのではないかと想像します。
他のカルト宗教でいえば、幸福の科学というカルト宗教が守護霊インタビューと称して勝手に記事を書かれることがよくあります。これは明らかに完全な被害者であって一般的には黙殺しても誰も責めはしないでしょう。しかし広告に利用される状態を否定せず放置して二次被害を出しつづけたりすれば、被害者の社会的地位や知名度によっては多少の責任は問われるかもしれません。

これは、新潮社=ガチ差別出版社と言わざるを得ないでしょう

引用されている問題については、引用内でも謝罪したことがわかりますし、別の動機があるにしても雑誌の休刊という対応をとったこと、別部署の公式SNSアカウントから批判的な言及があったことから、出版社全体を世界日報と同一視するのは難しいですね。
さらにいえば、新潮社はその問題がはっきりした時点で、降りようとする作家もいたわけです。今件でたとえるならばインタビューされたVtuberが他の記事を確認して記事の掲載を止めようとしたり、署名活動から降りるようなものですね。
新潮45の特集受け...小説家、翻訳家が執筆・刊行取りやめの意志を表明 | ハフポスト
もし皮肉まじりで今件の「ズブ」に反駁したいのであれば逆効果な事例ですね。もし皮肉として成立させたいなら、せめて謝罪や内部批判がされておらず出版社として許容していると推論できる継続的な差別記事を指摘すると良いと思います。それを見つけることは残念ながら難しいことではありません。
そしてその場合、出版社や雑誌の総合的な傾向から、寄稿そのものを批判することは今件のカルト宗教にかぎらず一般的にもおこなわれていることです。その寄稿の内容や意図、寄稿者の媒体への距離、出版社や雑誌の幅などから、場合ごとに妥当性が論じられるものです。
[B! 出版] メタモル出版から本を出したわけ - NATROMのブログ
能川元一 on Twitter: "主要国の全権大使をつとめた外交官なら、それこそ有斐閣あたりから本を出していてもおかしくないのに、武藤正敏は悟空出版ですよ。創業して最初に出したのが櫻井よしこの本!"
瑠璃子(桜島よし子) on Twitter: "「左派の共産化」 #とは

なんか謎概念が次々にでてくるな…… "
そもそも、出版社とカルト宗教メディアを同列にならべる時点で、もし明確なネタでなければそれこそ矮小化になるので、ネタがベタにならないよう気をつけてほしいですね。問題を流布した会社と、問題を流布させるためのメディアという関係性は一見して似ていても媒体としての方向性が違い、その対応も変わってくるものです。

ただ、この時点ではネタのつもりだろうと考えてコメントしたのだが、カルト宗教の宣伝になりかねないことを問題視するほうが頭がおかしい、と読めるツイートもsrpglove氏は後日にしていた。


ミステリと言う勿れの盗用を、うっかりかもしれないので「盗用」ではないし何の問題もない!と強硬に擁護してた人が、名前自体は特に怪しくない宗教関連メディアのインタビューにVtuberがそうとは知らずに答えてしまったことを無条件に問題視するの、さすがに納得できねえ……
党派性で頭おかしくなるのは自由だけど(自由か?)、こっちはそういうのとは別の基準でやってるので……

念のため、漫画『ミステリと言う勿れ』に対する私の立場もsrpglove氏の要約は根本的に誤っているのだが*2、それをコメントした別エントリもやはり削除されている。
ネタであれベタであれsrpglove氏のような無責任な基準でなければ頭がおかしいとされる社会なら、下記エントリのようなことが起きるのも当然だろうな、と思わざるをえない。
hokke-ookami.hatenablog.com

*1:引用枠とリンクをはてな記法に変更し、「氏の記事はは」「「釣り」こと」の誤記は「氏の記事は」「「釣り」なこと」に訂正した。

*2:最初に言及したエントリにおいて、「あやふやな情報にもとづく説教をフィクションで書くべきではないといった批判」については一定の妥当性を認めている。hokke-ookami.hatenablog.com