法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

アニメグッズで献血を売血にしないために

先日からの赤十字献血ポスター論争*1にからんで、id:srpglove氏とid:tikani_nemuru_M氏のやりとりが目に入った。

私の印象としては、『宇崎ちゃんは遊びたい!』のポスターを広報の効果から擁護しようして、建前を壊すような筋の悪い反論が一部にあったにすぎない段階だとは思っている。
表紙絵をそのまま引きのばしたグッズが、献血センターでもらえる実用品や食料品*2に比べて、それほど大きなインセンティブになるとは考えづらい。
しかし同時に今回の論争は、くすぶっていた問題に風を送り、煽りたててしまいかねない問題だと思う。


約1年半前に献血に行って『ラブライブ!サンシャイン!!』のクリアファイルをもらった時、インターネットで検索して、下記のような動きが一部であるのを知った。

いま軽く調べなおすと、さすがに市場価値からそこまでインセンティブが高くないとわかる指摘もあるが、それだけ当時に転売が話題になっていたということだろう。

NHKでも再放映されるような人気シリーズが、キャンペーンのグッズ用に新規イラストを描きおろしたことは、それくらいの影響があった*3


わざわざ私自身が献血に行ったというエントリで下記のように書いたのは、実は上記の動きを知ったためだった。
献血キャンペーンで『ラブライブ!サンシャイン!!』のクリアファイルが配布されている - 法華狼の日記

たまたま何も知らずに献血へ行ったら、2月20日からキャンペーンをやっていたことを知った。

1期も2期も好印象だった作品なので、たいせつにしたいと思う。

これだけでは意図が伝わりにくいだろうが、かといって転売で小遣い稼ぎができるという情報を少しでも広めるべきではないとも思い、微妙な表現を選んだ。
それと同時に、エントリを書いた約1年半前の時点ではさして悲観的には考えていなかった。キャンペーンへの反応をさぐって、そう問題にはなるまいという感触をもった。


そもそもグッズ転売に対して「売血」といった強い表現がされていたことは、その状況が問題につながりかねないことを露悪的に指摘する動きであったとも解釈できる。
なぜその建前が大切なのかが周知される動きもあれば、そこに実態もついていくと期待したい。それもまた表現の効果というものだろうから。

*1:表現の不自由展と宇崎ちゃんのポスターの相違点について - 法華狼の日記

*2:献血直後の水分や栄養を補給するのとは別個に、食パンなどを提供する事例を見かけている。

*3:現時点で3巻がようやく発売されたくらいのメジャーになりつつある作品のほうが、将来的な中古市場においての値上がりを期待できる可能性もあるが。