一之瀬の前口上でショートストーリーがはじまる。なぜかサムライ姿で決闘する夏海と滝沢、ローラの語る浦島太郎の真実、亀の恩返し、ダイオウグソクムシの恩返し……
今作でOP参加を知った時から期待していた大地丙太郎ギャグ満載のエピソードがついに放映された。
『トロピカル~ジュ!プリキュア』第5話 先輩参上! 燃えろ!キュアフラミンゴ! - 法華狼の日記
OP演出の意外な登板から参加を期待していたが、演出処理は岩井隆央が担当していて、大地演出らしいハイテンポ感は弱かった。今作全体の方針なのか、表情の強烈さを強調するようにキャラクターのデフォルメはむしろ抑え目で、コンテだけで見てもあまり特長が出ていない。
偽OPにはじまり、二頭身のSD体型*1や紙人形のようなアクション、敵組織に変更したCM開けアイキャッチに『ハートキャッチプリキュア!』を再現したサブタイトル……単純にギャグがつめこまれているだけでなく、作品の枠組みで細部まで遊びまくっていて目がはなせない。素晴らしい作画のくるるん変身や、落語の寿限無を引用した必殺技、最後の最後のしょうもないオチまで楽しく見ることができた。
横谷昌宏シリーズ構成の脚本に、中谷友紀子キャラクターデザインによる作画監督と、メインスタッフが集まって映像も充実。いくら劇場版で共演する『ハートキャッチプリキュア!』の宣伝をかねているとはいえ、こんな完全に独立した捨て回に投入されるとは。実際に序盤の劇画調の決闘など、撮影処理もふくめてよく雰囲気が出ていた。