今年のid:washburn1975氏の企画は、「トンチキな仕上がり」もふくめて話題になりがちなコンセプトのベストテン。
漫画実写化邦画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! ~はてブロ地獄変~
しめきりは12月13日(日)までとします。ではふるってご参加ください!!!
推奨されている形式にそって、まず冒頭にリストを置く。
あまり実写映画は見ていないこともあって例年はアニメ限定で選んでいたが*1、今年は本当に数を見ていないテーマなので素直に選んだ。
仮に「ホラー限定」としたが、これはまだしも選べるジャンルがホラーだけだったことを表現するため。それゆえ厳密にはホラー映画ではない作品も入っている。くわしくは後述。
とはいえ1位から4位までは、ホラー系邦画という条件であっても高評価できるし、ホラーのサブジャンルを代表する作品だと思う。
以下、選定の理由をかねた簡単な紹介。
塚本監督らしい手作り感あるクリーチャーによるスピーディーなスプラッターと、ジュブナイルが高度に融合した『ヒルコ 妖怪ハンター』。
人気漫画が原作なおかげか予算がついて、ゾンビ映画としては世界基準でも大作となって見ごたえある『アイアムアヒーロー』*2。
女子校を舞台として、魔女らしくオカルトと百合の香りがただよう閉鎖ホラーを展開した『エコエコアザラク』シリーズ1作目。
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雪に閉ざされた静謐な田舎ホラーにして、百合のあいだに男がわりこんだことからサイコホラーに発展する『ミスミソウ』。
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パズル的ゲームで楽しませた原作に、より説得的な別解を提示した『DEATH NOTE デスノート the Last name』。
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原作ファンからの批判が前編からさらに増えたが、あまり原作を好んでない観客として納得感があった『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』*3。
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外国との合作なので邦画か微妙なところもあるが、当時の香港映画の荒っぽさと邦画の特撮が意外とあっているB級アクションホラー『孔雀王』*4。
漫画でしか成立しなさそうな楳図かずお作品を、意外と技巧的な物語構成を再現しつつ、雰囲気たっぷりに映像化できた『おろち』*5。
漫画を原案としたシリーズの映画版では最もまとまり良く、雨宮慶太監督のビジュアルとテクニックが満ちている『仮面ライダーZO』。
期待よりは淡々としていたが、初めて見た時は邦画でこういうファンタジーが作れるのかと驚いた『1999年の夏休み』。
なお、少女漫画原作の恋愛系邦画はまったくといっていいほど見ないので選びようがなく、スポーツ系もあまり見ていないので漫画原作にしぼると選べられない。時代劇はよく見るが、漫画原作の映画という条件になると未見の作品ばかり。
くわえて、漫画原作だからこそ邦画では珍しい絵作りをしている映画を推したいとも思った。現実を舞台とした恋愛系やスポーツ系はそこも映画のベストテンに選びづらい。文化的なスポーツ系で評価の高い『ちはやふる』は、長い原作からの取捨選択や漫画絵にそったキャスティングは見事だったが、残念ながら絵作りはTVドラマの延長に思えた。その基準でも『ピンポン』は、川へ飛びおりるVFXのスケール感が印象的で、原作のまとめかたも絵作りも良かったが……
漫画原作ならではという意味では、『るろうに剣心』は意欲的なアクションなどが良かったが、長所が素晴らしいかわりに短所も目について、完成度の高い邦画が多いジャンルだけに逆に選べなかった。
*1:戦争映画のみ実写も選べるくらいは見ていたので、アニメ限定の投票後に別エントリで実写限定のベストテンも出したことはある。hokke-ookami.hatenablog.comhokke-ookami.hatenablog.com
*2:佐藤信介監督の長所が完璧にひきだされた点でも良かった。 hokke-ookami.hatenablog.com
*3:hokke-ookami.hatenablog.com