2025年1月からANiMAZiNG!!!枠で1クール放送されたTVアニメ。『魔法つかいプリキュア!』の後日談だが、村山功シリーズ構成を除いて、メインスタッフや制作会社などは『キボウノチカラ~オトナプリキュア'23~』からスライド。
同じ話のなかでも作画の乱高下がはげしいが、それがTVアニメらしい勢いある楽しさをつくっている。特に『魔法つかいプリキュア!』がシリーズのなかでもアクション作画は弱めだっただけに、全話でアクションに力を入れていることは明確な向上だ。
前半の物語を敵として牽引した青年アイルが逃げ切るようにドラマから消えたり、いくつか疑問点はあったが、ストーリーや設定にアイデアやサプライズがあったので、それなり以上の見ごたえはあった。
ただ、大人向けのアニメに作りを変えたいのか、あくまで子供向けアニメの延長で続編として作りたいのか、どっちつかずだった印象も残った。1990年代のマニア受けした幼児向けアニメがOVAとして続編を発表したパターンに味わいが近い。
以下、印象に残った各話をいくつか。
第1話、1980年代の暴走アニメーターを思わせる芳山優*1がメインアニメーターで、コンテ演出も共同で担当。おかげで東映らしいゆるい絵作りの日常シーンから、戦闘シーンで一気にアニメーションが爆発する。さらに当時のベテランアニメーターの松尾慎も原画でサプライズ参加。他にもOPで佐野浩敏や石田敦子が原画にいるし、1980年代の後日談サービス的OVAが良い意味で復活したかのような印象があった。独立した作品としての面白味や、前作の良さを拡張するような面白味はないが、延長線で年齢の枠を外して楽しませる娯楽としては充分によくできている。
第9話、Aパートでサブキャラクターの視点で事件の謎を解こうとして、何が起きたかをBパートの主人公視点で知る。敵の攻撃への対抗策をもたないサブキャラクターゆえの緊張感があるし、前触れなく異様な風景になっているマホウ界のビジュアルも魅力的。構成の面白さという意味では今作ベストか。今の日本アニメでジャーナリストを誠実で魅力的なキャラクターとして描いていることも貴重。
第10話、敵の隠れ場所にけっこう感心したし、かつての敵幹部ヤモーが敵幹部の常として瞬間移動能力をもっていたのを主人公側で活用するチートぶりがなかなか面白かった。ツッコミキャラと化したヤモーも楽しかったし、それは真意のためにプリキュアを焚きつけたかったからかもしれないと解釈できる余地も深い。
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