春場ねぎ原作のヒーローパロディアニメ。2024年の1期*1につづいて、2025年4月からアガルアニメに枠移動して1クールで放送された。
さとうけいいち監督をはじめ、メインスタッフから制作会社までほとんど変更がないのに、映像の緊張感が格段に落ちた。頭身が高くて鼻の穴も描くというTVアニメとしては相当にリアルなキャラクターデザインで作画が弱いと、実質よりもひどく見えてしまう。本編で楽しめない巨大ロボット戦をOPでチラ見せしてくれたのは良かったが。
物語としては、ヒーロー番組の悪役にあこがれた少年が人間側でありながら悪の組織に加担したストーリーを描いている。しかしまず、実際に怪人が襲ってきてヒーローが活躍する世界におけるドラマの位置づけがよくわからない。たとえば戦時下の国で自国軍のプロパガンダをおこなうドラマのようなものとして描くならば、そのプロパガンダに反発する視点から面白い風刺劇にもできそうなのだが、そうしたノンフィクションとしてヒーロードラマを解釈している雰囲気でもない。
全体として作品世界の一般人にとって何が現実で常識なのかがわからないし、悪の組織の末端である主人公も内側から知っている悪の組織の情報を視聴者に対して後出ししてくる。作品世界の常識がわからないと、それをひっくりかえされて驚くことはできないし、驚いている作中人物に共感することもできない。スーパー戦隊のパロディに徹するなら、スーパー戦隊を基準として作品世界の常識に見当をつけることができるが、1期の感想で書いたように導入から細部までスーパー戦隊らしくなさすぎる。
1期と同じようにエピソードが連続している部分での起承転結はそれなりに構成されていて楽しめるのだから、その基盤となる作品世界もしっかり構築してほしいという思いが強くなった。
