岡村天斎監督、A-1 Pictures制作のMBS日曜5時枠アニメ。
初回を見た限りは目新しさの少ない内容だが、逆に説明不足なところもない。コメディな日常と、怪異とのアクションを、整いつつ良く動く作画と自然な3DCGで描いた、極めて誠実な作り。スーパーマーケットで働こうと奮闘する中卒主人公には親近感もあった*1。
しかし「サタン」と連呼する台詞回しは恥ずかしかった。タイトルの「祓魔師」を「エクソシスト」と呼ぶように、原作マンガでは別の文字にサタンというフリガナを入れているのではと思って調べてみると、大正解。「魔神」と書いて「サタン」と呼ばせているようだ。
もちろん漢字に外来語のフリガナをふることも、単純すぎる気取り方ではある。しかし同じ単純でも、その少しの違いが見ている側の心象には大きな差を生むものだ。せめて先に「マジン」と口にして次にサタンのことだと説明するような、アニメという表現媒体にあわせた工夫があっても良かったんじゃないか……
*1:ただ、原作マンガの問題かもしれないが、人事担当を典型的なオバサン像で描くべきではなかったと思う。作中一般人の客観では主人公が悪かったことが、人事担当個人への嫌悪感へ集約されかねない。途中で主人公の調理能力を認める場面があったから、現状でも単純な憎まれ役というわけではないが。