街をさまよい歩き、部下にした少女にすがりつくまではともかくとして。
過去は美しくももろく壊れると、唐突に「ガラス」をモチーフにして語りはじめるポエマーな主人公ルルーシュに苦笑い。それほどに妹の自立が衝撃的だったのか、やたら独白が長くて見ていて困った。こういう詩的な独白は、大河内一楼脚本より、野村祐一脚本が相応しかったかもしれない。……格好つけようとしてつけきれないルルーシュらしさが、あったといえばあったのだが。
妹の決断が本心からかという疑問は、皇帝自身が真意を問う描写が入ったことで、ほぼ確定か。全盲かつ歩行もできない幼い女性総督というビジュアルは、特異な経緯で就任したことを示しつつ、インパクトがあって悪くない。そういえば最近、盲人黒人知事が米国で誕生したことや、ルーズベルト大統領のことを思い出した。
総作画監督や作画監督として毎回活躍している千羽由利子が、今回は原画にまでいて驚く。そのためか、要所の作画は際立っていたが、逆に全体の統一感は取りきれてない部分もあったかな。
