法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

趣味が悪い人とか、それを気にする自分とか

趣味の悪さというもの - good2nd

女の子の部屋に行って壁に架けてあるのが動物写真のカレンダーなんかだったら害がなくていいのですが、ラッセンの絵が貼ってあったら僕は「うわ、趣味悪いな」と思わずにはおれないでしょう。

これは図書館ですれちがった真面目そうな文系少女が小脇に『恋空』*1を抱えていた時の気分と実によく似ている。個人的には趣味が悪いという感想より、ションボリという気持ちに近い。落胆とかガッカリとかでなく、とにかくションボリ。
もっとも、私も昔は流水大説を図書館で借りて読んでいたし*2ラッセンを部屋に飾るのと違って本を読む人の内面をおしはかるのは難しい。ケータイまとめサイトがある場所にネット小説を投稿したりもするので、あまりケータイ小説全体を批難しにくいという個人的事情もある。


山田悠介*3作品を購入して本棚に飾っている人、などという例がいいかもしれない。
実体験としては、小さな古本屋に入った時、にこやかな老店主が座る横、棚一面をユダヤ陰謀論書が埋めつくしていた衝撃も忘れられない。推薦する手書きの宣伝文句までついていた。その古本屋はすぐに無くなったが……
たしか古書店を経営しているgallery氏は、歴史修正主義系書籍を陰謀論や超常現象の棚にまとめて置いているという。超常現象と超古代史は親和性が高く、そこから歴史修正主義までの距離はきわめて短い。ツンデルのように修正主義宣伝のため超常現象を利用する人間もいる。実は歴史的にも正しい区分かもしれない。


それはそれとして。
趣味が悪くてもいいんですってば - good2nd

逆に教養があふれすぎて勢い余って悪趣味に走る人もいるけど。

思い当たる人が多すぎて困る。意図が読みやすい名作より、さっぱり意図がつかめない珍作を好む小説家が、何人か思い浮かぶ。

*1:有名なケータイ小説。映画化もされている。

*2:解決編まで読むと、いつもあきれはてることになったが。

*3:自費出版による『リアル鬼ごっこ』で衝撃的なデビューを果たす。デスゲームかホラーしか書かない、もしくは書けない特徴的な作家。特徴的な文章能力には一時期影響されてしまって困った。