法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

ひさしぶりの超常現象バトルが『探偵!ナイトスクープ』で展開

2012年8月3日放送の『探偵!ナイトスクープ』で、UFO写真を調査してほしいという依頼があった。
http://asahi.co.jp/php/knight-scoop/search/search.php?mode=result&oa_date=20120803

1.『祖父が撮ったのはUFOか!?』探偵/竹山 隆範
長野県の主婦(25)から。亡くなった祖父の遺品を整理していて、昔のアルバムの中にUFOらしきものが写っている写真を見つけた。モノクロの古い写真で、誰がどこで撮ったものなのか不明だが、形はしっかりUFOに見える。祖父は亡くなっているため、詳細を聞きだすこともできない。この写真はいったい何なのか、調べて欲しいというもの。

普通の記念写真ばかりおさめられたアルバムに、一つだけ「これはなに物の……」というキャプションがつけられた典型的なUFO写真があった。


まず、UFOの専門家として、韮澤編集長*1や竹本良氏が登場。
この2人は、テレビ朝日で年末に放映されている特別番組『ビートたけしの超常現象SP』で超常現象肯定派として登場しながら、様々な場面で意見が対立し、番組内でも互いに批判しあっている。おたがいに自分の信仰は棚に上げて、相手を非科学的と批判する姿が面白い。しかし最近の『ビートたけしの超常現象SP』では、肯定派内部だけでなく否定派との論争もほとんど映らず、トンデモな馬鹿騒ぎを楽しむことが難しかった。
『ビートたけしの超常現象SP (秘)Xファイル』 - 法華狼の日記
それが今回の『探偵!ナイトスクープ』では、竹本氏がアダムスキーを信仰している韮澤編集長を「非科学的」と批判、写っているUFOがアダムスキー型かどうかでも対立した。逆に、竹本氏が出したUFO写真に対して韮澤編集長が「ゴースト」*2だと反撃する。
そして写真から何かを読み取ろうとして霊能者まで登場。ついでなので祖父の霊を呼び戻そうとする。ここでは、韮澤編集長も竹本氏も霊能者の奇態を白い目で見たりする。もちろん祖父の霊は降りてきたりしなかった。


他に東京スポーツの超常現象担当者が登場してうさんくささを爆発させた後、写真の専門家としてフリーカメラマンの橋爪氏が満を持して登場。
写真が横位置でなく縦位置で撮影されていて、それでいて構図がきちんとしていることから、素人らしくないと指摘する。なるほど、とっさにUFOを写真の中央におさめようとしてファインダーをのぞきながら撮影すれば、横位置になるはずだ。
さらに写真の枠がゆがんでいることから、雑誌記事などのUFO写真を切り抜いて机に置き、カメラ撮影して複写したものだと推察。実際に同様の手法で枠がゆがむことを検証した。最後に模型を釣竿に吊るして、そっくりのUFO写真を撮影して終わり。
真相そのものは他愛ないが、写真家が真相を解き明かしていく流れが綺麗で、特に写真の構図から撮影の状況を解き明かしていく過程が印象に残った。ミステリ小説などにも応用できそう。

*1:現在は、たま出版の社長に昇格しているはず。

*2:強い光源が実際の風景とは異なる位置に映りこんでしまう現象。