法華狼の日記

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遊就館の記述訂正

@S[アットエス] | 静岡新聞SBSオフィシャルサイト
久間章生防衛相の原爆発言で目立たなかったが、靖国神社に付属する戦史博物館「遊就館」が地味に展示説明を訂正していたとのこと。


新聞によると、硫黄島や沖縄以外にも、日中戦争関連で「現地日本軍の北支工作」に言及したり、南京事件の記述から「南京城内では一般市民の生活に平和がよみがえった」を削除したそうだ。もっとも、南京事件については「敗残兵の摘発が厳しく行われた」と改めたという話だから、否定論の主流に後退したという程度にすぎない。
2002年開館時の監修をした永江太郎元防衛研究所戦史部主任研究官によると、「当初から誤りが目立ち、神社側と五年をめどに見直すことを決めていた」とのこと。わかっているなら最初から何とかしろよ、と誰もが思うところだろう。


ちなみに秦郁彦氏のコメントが新聞に載っていたので、全文引用する。
(強調引用者)

以前から遊就館の歴史説明には事実関係の誤りが多くて問題だと思っていた。今回の見直しでも日付、人名、部隊名、地名など基本的事項の誤りがほとんど直っていない。壮烈な死を描こうと修飾したがるのも間違いの原因。経歴を間違えるのは英霊にも失礼だ。いっそのこと歴史説明をやめて年表程度にとどめ、展示品を増やし、その英訳を付けた方がよい。遊就館は今や一流の博物館なのだから専門家の学芸員を雇い入れるべきだ。

わりと厳しい指摘だが、一流の博物館と呼ぶのは誉め殺しの域だろう(苦笑)。まあ秦氏の立ち位置からすると本気発言と思うが。英霊という言葉も皮肉ではないのだろうな……