法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』雨がふっても花火はできる/とびだす伝記電気

 ドラえもんのポケットこそが最大の秘密道具と結論づけたジャイスネ探偵局を受けるように、次回予告にジャイアンがわりこんで「秘密道具」と説明したことに笑った。


「雨がふっても花火はできる」は、のび太たちが楽しもうとしていた花火大会が雨で中止になった。かわりにスネ夫が花火を買ってみんなが楽しもうとしたが、雨が強すぎてうまくいかない……
 福島直浩脚本、鈴木卓夫コンテによるアニメオリジナルストーリー。秋季の花火大会にあわせたような物語が展開される。季節外れの豪雨が多くなった気候変動時代の反映でもあるだろうか。
 まず、骨川家の軒先で花火を楽しむ描写が、吹きこんだ雨で濡れて終わるとはいえ、けっこうな風流を感じて地味に良かった。
 そして野比家で「安全ミニ打ち上げ花火」を楽しむわけだが、のび太の部屋のせまさに文句がついたので骨川家に移動するかと思いきや、ひさびさの身体縮小アニメオリジナルストーリーへと展開する*1。そこからタケコプターで飛んで花火にかこまれる描写が斬新だし*2、楽しむみんなを見あげながらどら焼きを布団のようにして食べるドラえもんがかわいい。
 ただ、ネズミに追いかけられるドラえもんのび太たちが見て、ドラえもんが暴れているとしか解釈しなかったところは不自然。おそらく脚本段階では暗い部屋のなかでネズミを追いはらおうと花火を射出するドラえもんだけが遠目に見えたという意図なのだと思うが。演出処理か撮影の失敗な気がする。


「とびだす伝記電気」は2016年の再放送。最近『ドラえもん』の学習本を読んでいることもあり、初見より複雑な気分になった。完成度は高いがアニメオリジナルストーリーとしてよりも教育的な側面が強い。
hokke-ookami.hatenablog.com

*1:前回は2022年7月だが、縮小よりもコピーという側面が強かった。 hokke-ookami.hatenablog.com最近も原作どおりに身体縮小する回はあったが、アニメオリジナルストーリーで実質的な前回となると2017年くらいまでさかのぼる必要がある。 hokke-ookami.hatenablog.com

*2:主観視点ならドローンを活用すれば現在でも可能そうな気はするが。