法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ひろがるスカイ!プリキュア』第35話 助っ人ソラ!エースとヒーロー

 さまざまな体育会系部活動から勧誘されるソラ・ハレワタールに、女子野球部がコーチをたのむ。これまで優勝をささえてきた投手が肘を傷めて手術しなければならなくなったらしい。野球が何かも知らなかったハレワタールだが、もちまえの運動神経で練習を助けていく。そして第一試合と手術の日がかさなったが……


 上田由希子と宮谷里沙の共同作画監督で、等身高めの女子たちがスポーツにはげむ情景が高学年向けアニメのよう。絵コンテの鈴木正男は今作初参加。
 前々回*1に虹ヶ丘ましろが回想したプリキュアの仲間として戦いたいというエピソードを、今度は虹ヶ丘を守るためひとりで戦おうとしていたハレワタールの視点で回想される。それがスポーツ障碍のためチームから脱落した投手へ、仲間を信じようという説得につかわれる。ひとりで戦っていたこととひとりだけ戦えなくなったことは一見すると正反対だが、自分の力ばかり考えて周囲を信じられなかったことは同じ。
 そしてエースが手術のため試合に参加できない葛藤を描きつつ、仲間を信じて試合をあずける選択を肯定的に描いた。良くも悪くもゲストキャラクターのドラマをとおしてメインキャラクターのドラマをふりかえる定番の物語にとどまるが、だからこそ安定していて見やすくストレスのたまらない回ではあった。