「虫ぐんぐん」は、のび太と安雄がカブトムシを戦わせていたところ、スネ夫が買ってきたヘラクレスオオカブトでけちらしてしまう。のび太はカブトムシをおおきく育てようとするが……
伊藤公志脚本、小倉宏文監督コンテによるアニメオリジナルストーリー。「デカチンキ」*1も小倉コンテだったが、リアルな昆虫を巨大化させる描写に何かこだわりがあるのだろうか。
今回は巨大化させた昆虫の作画がリアルでいてアニメの絵柄になじんでいて、回り込み作画でも立体として破綻しない。ドラえもんが説明する昆虫の性質も細かく、たとえ資料のひきうつしだとしてもアニメ映像に落としこむことで知的興奮をくすぐる。そもそも成虫のカブトムシはそれ以上育たないというドラえもんの説明が秘密道具をつかう展開の発端だ。
大きくした昆虫をどうするのかという答えを結末の会話でさらっと説明して、ちゃんと自然に返す選択をしたところも地味に良かった。今回は悪役にてっしたスネ夫の顛末もオチであっさり示してしつこくない。
「水たまりのピラルク」は2011年の再放送。やはり当時のアニメスタッフは初出版の描写も意識的に混ぜていたのかな。
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