ひさしぶりにスカイランドから連絡があった。街中で行方不明のシャララ隊長らしい姿が目撃されたという。希望をもつソラ・ハレワタールだが、地上でシャララ隊長らしき姿を見かけて追いかけた時から、絶望に変わる……
金月龍之介シリーズ構成の脚本で、連続性の高いストーリーを展開。戦えなくなり、変身もできなくなったハレワタールの姿で次回へ引く。
明らかに怪しい隊長らしき姿は、敵幹部バッタモンダーのつくった偽物とあっさり明かされたかと思いきや、二転三転。バッタモンダーがプリキュアと戦わせる怪物ランボーグが隊長のような剣士姿をしていて*1、実際にシャララ隊長を核としてつくりあげたことが語られる。
そこから隊長を守ろうとして仲間の攻撃を止めようとするキュアスカイに対しては、動転しているにしても戦って浄化するべきだろうとしか思えなかった。しかし、すぐキュアバタフライのキュアウィングが浄化しようと動きだし、そこからバッタモンダーの術中にはまっていく構成が巧妙。戦闘力が高いだけでなく浄化や回復の能力をもつプリキュアは、基本的に勝利しさえすれば戦闘の被害はふせげるわけだが、今回は解決できないことをそれらしい設定で説明できている。
以前のシャララ隊長が行方不明になるエピソードで隊長が重傷をおっている流れは自然だし、倒れた隊長を逃げたバッタモンダーが見つけるのは物語の都合だとしても、無生物でも怪物化するなら核となった隊長の生命が怪物化によって維持される設定に感覚的な納得感がある。
プリキュアに変身した状態で変身前の名前を呼ぶ描写が珍しく、シリーズのお約束に反することで、追いつめられたハレワタールの心情をよく表現していた。
