法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

インフルエンサー「Z李」が逮捕されたり、伊藤和子氏が暇な空白氏を訴えた裁判で勝利している今、Colabo批判が切断処理されそうな気配を感じている


Colabo攻撃を扇動していた人物。私たちに対する攻撃の背景を性搾取の現場から私たちは理解し、指摘してきました。それに加担した性売買業者とつながる政治家たちの存在、党派を超えた連帯、東京都の姿勢も。
“Z李”会社役員の男ら5人逮捕 「トクリュウ」とみて捜査 警視庁(2024年11月14日掲載)|日テレNEWS NNN

 Colaboに寄付をおこなったとしてColabo批判側から切断処理する動きも見られるが*1、あくまで寄付は弱者支援を演じる側としてマウンティングをしたかっただけではないかと思われる。
 当時をふりかえれば、すでに誤りとわかっていた暇な空白氏の計算を前提にしてColaboの事業を批判するかたちで話題に参入してきたこともわかっている。
ヨッピー氏がカンパした時点で暇な空白氏はひとりではなかったし、たとえ一個人だったとしても集団で対応せざるをえない場合はある - 法華狼の日記

 比較的有名人として9月18日にインフルエンサーのZ李氏が「一食2600円」を根拠にColaboの食事代を疑問視して、同調ツイートがまとめられたこともあった。ツイッターにおける説明だけでは対応が不充分だったことがわかる。
シェルターの一食辺り2600円であのクオリティなら早稲田にある350円で食えるわせだの弁当屋に切り替えた方が良い🍱 - Togetter [トゥギャッター]

 続報によると、幼い少女ひとりが留守番していたところに複数で押しかけた容疑という。たまたま直後に放送された『ダンダダン』第7話で連想させる描写が登場して驚いたものだ。

 原作は既読だが、近年注目のアニメーター*2が初コンテを担当して描写をふくらませ、期待以上の名エピソードにしあがっていた。似ている描写はシングルマザーの母娘のところに反社らしき男たちが押しかけて暴力をはたらくというもの。報道を子細に見ると違いも多いのだが、あくまで虚構で一時代前の出来事として描かれた凶悪事件が、直近の現実で似た光景として「再演」されていたことに暗澹とする*3


 また伊藤和子氏による訴訟は地裁の勝利だが、賠償は11万円という少額にとどまった。肖像権侵害は認められたものの、名誉棄損は認められなかったという。
暇空茜氏を訴えた訴訟。おかげさまで賠償命令等を勝ち取ることができました。|伊藤和子(弁護士)KazukoIto 東京・神楽坂

賠償および削除が命じられたのは、肖像権侵害の部分で、どうしても勝ちたい部分でしたので、とにかく安堵しております。
不当な権利侵害に対しては、やはり司法を通じて是正していくべきだと実感します。
一方、名誉毀損については認容されず、その点は残念です。

 仮に控訴して名誉棄損が認められて金額が多少増えても、暇な空白氏にとって致命的な打撃ではないだろう。
 しかしこうして裁判の結果をつみかさねていけば、カンパによる訴訟の維持やYOUTUBEやnoteの収入は難しくなっていくと期待したい。
 金額的には打撃にならなくても、インターネットの形勢もかたむいていくはずだ。


 その傍証として、伊藤氏と暇な空白氏の判決を話題にした匿名ダイアリーのやりとりがある。
 発端は皮肉っぽく暇な空白氏の勝訴を予想する記事だが、ぶらさがっているツリーを見ていくと、Colaboと同じような団体は公金事業を継続しているという指摘に対して、暇な空白氏を最初から徹底的に無視するべきだったという反論があった。
「colaboより悪」とか言ってた他の3団体は元気の公金もらってるし 四天王のう..

「colaboより悪」とか言ってた他の3団体は元気の公金もらってるし

四天王のうち最弱も倒せず最終回とか打ち切り漫画なんよ

難癖を徹底的に無視する正しい対応できた団体だけ残ったよね しょーもない..

難癖を徹底的に無視する正しい対応できた団体だけ残ったよね

しょーもないクソクレームにネットで大騒ぎ反論しだしたことだけが大失敗

オンブズマンのクソクレーム住民監査にネットで反論しだすアホ団体がいたら契約続けようと思わんもん。

 念のため、暇な空白氏は最初にインターネットで大騒ぎしてから監査請求という手法も採用した順序であり、一般的なオンブズマンのような節度をもってはいなかった。それゆえインターネットでは監査請求以前からColaboが充分に説明していないという批判が殺到していたわけだし、その「大騒ぎ」に東京都が反応したからColaboもふくめた4団体は苦労したのだ。
 しかし後者の匿名ダイアリーのように、暇な空白氏の行為を最初から「難癖」あつかいするべきだったという主張がColabo批判のかたちで出てきて*4、別のColabo批判者が反論していないことは興味深い。過去にくらべて暇な空白氏の敗訴が話題になっていないこともふくめて、またひとつ流れが変わったと感じさせる。
 もちろん話題になっていないということは暇な空白氏の加害も注目されていないということなので、残念ながら被害の回復にはまだ時間も手間もかかりそうだが。

*1:

*2:榎本柊斗 - 作画@wiki【11/16更新】 - atwiki(アットウィキ)

*3:とはいえ、虚構側の反社は報いを受けた描写がないので、きちんと逮捕された現実が対比的な救いでもある。

*4:匿名なので過去の主張との整合性は問いようがないが。一応、Colaboは無視するべきだという意見そのものは初期から存在はした。