法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』ドンジャラ村のホイ

草むらで昼寝をしていたのび太は、エリマキをしたカエルを見つける。周囲にうったえてもバカにされるばかりだったが、話を聞いていた老人がエリマキガエルを発見してほしいとたのみこむ。珍しい動物の剥製を集めている老人は、捕獲者には大金をあげるという。子供たちは総出でエリマキガエルをさがしはじめるが、のび太はまったく違う不思議な動物を見つけていた……


伊藤公志脚本、善聡一郎コンテで、30分枠いっぱいに後期原作をアニメ化したスペシャル。
意味もなくエリマキミミズに間違えつづけるドラえもん。しかし2005年のリニューアル前はこういうギャグを多用するアニメだったな、というなつかしさもおぼえた。原作では一発ネタで終わるエリマキネズミをくりかえして、ドラえもんがひどい目にあうところはリニューアル後らしい。
前世紀の大長編『のび太と雲の王国』でアマゾンも開発されたことは描かれたのだし、ジオパーク世界遺産に移住する展開にアレンジしたほうが良かったのではないかと思った。
真面目に環境破壊を懸念するドラえもんに、どんな顔をしてミヤシタパークを宣伝してたんだ*1、みたいな気分にもなった。終盤で夜の公園に遊びに行く原作どおりの展開も、その気分を増していく。
しかし古い原作を今アニメ化したからこそ、作品とそれが置かれた立場のギャップが浮かびあがる興味深さがあった。