法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』目ヂカラにご用心/アセッカキン

再放送もふくめてスネ夫が調子に乗ってひどい感じになるアニメオリジナルストーリー二本立て。誕生日は2月のはずなので、特に意図はないとは思うが。


「目ヂカラにご用心」は、のび太が神成家の前をとおった瞬間、盆栽が割れる音がした。容疑者の子供が集められ、監視カメラでのび太が疑われる。のび太は目で潔白をうったえるが……
内海照子脚本に、小倉宏文監督コンテ。よくわからないタイミングのオリジナルストーリーで奇妙に映像面の力が入っている。
アニメオリジナル秘密道具「ミントデミント」は適当きわまりない設定と思いきや、ネーミングセンスが原作っぽくて悪くない。撮影時のエフェクトをかけた秘密道具による「目力」も、過剰演出が「ギアス」のようで、そういう超常能力と解釈できた。後はジャイアンが耐える描写もふくめて、基本的に一貫した描写で能力が効果を発揮していく。

超常能力と思えれば、スネ夫が秘密道具を飲みすぎて暴走する展開も受けいれられる。のび太が直前に犬に対して吹きとばす描写があるから、段階的な納得もできる。目からビームを出して周辺を切り裂く描写がアニメとしてよく、土煙エフェクト作画も現代的なフォルムでよく描けている。原画に「うろ」等。
また、動画で京都アニメーションがクレジットされて驚いた*1。他にスタジオコロリド等、複数社が参加しているので特別に声をかけたわけではないと思う。しかし、きちんとした発注でなければ仕事を請けない会社としてシンエイ動画に参加していた時代があり*2、そこから元請け会社として独立して安定した仕事をはじめたことを思い出さずにいられない。


「アセッカキン」は、2018年放送のアニメオリジナルストーリーの再放送。関智一発案の秘密道具を使ったエピソードの再放送頻度が高い。
hokke-ookami.hatenablog.com

*1:原画と違って動画は前後半がまとめてクレジットされるが、「アセッカキン」の放映時には京都アニメーションがクレジットされていないため、今回の動画を請けたのだと推測できる。

*2:ドラえもん』の2005年リニューアル以前に元請け会社として軌道に乗ったため、たしかリニューアル以降は参加していないはず。