法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』

2014年に公開された長編総集編。もともと『宇宙戦艦ヤマト2199』自体が各編を劇場公開し、後にTV放映したシリーズなので、新味があることを期待していた。

地球出発までのドラマとイスカンダルからの帰還を大きく削除して*1イスカンダルへ向かう途中が中心となるよう編集。地球への帰還を描いた完全新作長編の『星巡る方舟』への期待感を煽るつくり。
もっと視点を偏らせた作品かと予想していたし、そうした案をスタッフも出していたことが舞台挨拶などで語られていたが、実際は素直に約2時間にダイジェスト。新規カットやリテイクはあるが、シーンそのものの追加がないので、あまり印象が変わらない。帰還時のコスモリバースをめぐる描写が、蘇生的に見えて好みではなかったTV版*2とは違っているように、TV版にわずかにあったツッコミどころはていねいにつぶされていたとは思うが。
艦内の日常を補完するようなEDの新規イラストは楽しかったが、あくまでファンサービスの範疇。良くも悪くも手軽にふりかえって楽しませることに徹した総集編だった。

*1:ついでに女性の性的なサービスカットも相当に減っていて、たとえばイスカンダルでの水着がない。

*2:『宇宙戦艦ヤマト2199』第26話 青い星の記憶 - 法華狼の日記