法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『宇宙戦艦ヤマト2199』第8話 星に願いを

するべきことをちゃんとして、キャラクターを積み上げていた。
まずデスラー総統が、ちゃんと帝国主義国家の独裁者らしいキャラクターとして描かれている。同化政策を推進し、直前に失敗し負けようとも最期まで戦えば評価し、宗主国人と同等の立場を与える。もちろん悪役として描かれているわけで、立派な人物と描かれているわけでもない。
ガミラス帝国側は現場任せで相手を甘く見ているが、何も考えていないわけではなく、戦闘情報から認識をあらためたり背景状況への憶測を口にする。もちろん現場とヤマト側は気を抜くことなく懸命に状況へ対処している。登場人物が気を抜かず、それぞれの立場でそれらしく動いているところに好感が持てた。


若本規夫がひさしぶりに真面目よりの演技をしていたり、太陽フレアで手描きエフェクト作画が楽しめたり、細かいところもまずまず。少しずつ伏線も散らしており、これならば今後にも期待できる。
ただ、「総統」と「相当」のダジャレについて、そのセンスよりも酩酊していることに怒ったかのような描写に改変していたが、落下させるメカニズムについては説得力ある説明をつけられなかったらしい。たとえば、ステージのせりあがりから現れてダジャレをいったという描写にすれば、床下に退場させられる説明がつけられると思うし、それで充分なのだが。