法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デジモンクロスウォーズ』第20話 ダストゾーン、グランドロコモンの大スクラップ都市!

米村正二脚本。
新たな世界に到着した今回、早々にクロスローダーを奪われてしまい、協力してきたピノッキモンに裏切られたかと思えば、そのピノッキモンも裏切られてと話が二転三転してテンポが良い。裏切りが横行する世界という説明があるので、話を転がすための御都合主義と感じないし、そうした殺伐とした世界でも仲間意識は存在していて主人公達は背中を押しただけというところも良かった。そのままピノッキモンのドラマやバトルが完結し、今回だけで独立した話として楽しめる。
結末で、作中で以前の主張と矛盾があると指摘されるほど唐突な行動をライバルがとるが、逆にいえば作中で指摘されているので問題ない。


演出は貝澤幸男。本編原画に冨田与四一。
前半の、ゴミゴミして建物がろくにないダストゾーンの広がりを、近景と遠景のパース変化をデジタル撮影を利用した背景美術の拡大縮小で表現したところ。後半での、グランドロコモンという列車デジモンを舞台として進行方向を基準としたカット構成で殺陣を描いたところ。原画の力も大きいが、光と影を強調したバトルといったところが印象に残った。
ただ、キャラクターの表情芝居で漫画的なデフォルメを多用していたのは違和感が残った。これまでもデフォルメされた表情芝居はあったが、デジモン演出で使われることが多かった。