法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第39話 会いに来たよ!レジーナふたたび!

おお、ちゃんと敵味方がかけひきしている。視聴者だけに気づかせるための伏線と、プリキュアが策略に気づく伏線、その両方をはっているから見ていて展開に納得できた。
物語の目標をアイテム争奪にしぼり、そこからプリキュアが目的地につくまでの冒険劇をはじめて、いったん争奪戦が決着したかに見せてレジーナ登場で関係をひっくりかえす。脚本の流れがきれいでわかりやすく、二転三転することで内容も濃密。結末も予想していた範囲ではあるが、いくらでも今後に面白い展開へつなげられそうで悪くない。
怪物との戦いを並行して描きながら、レジーナに対しては一貫して暴力をふるわないというのも、ていねいで良かった。


ただひとつ、今回のことでジョー岡田が本当に何をやっているのか謎になってしまった。台詞から判断する限り、スタッフは自覚的に中途半端なキャラクターとして描いていることは確かだが。
思い返してみると、うさんくさい動きで足を引っぱることばかりしているような気がする。今回に限ってはうさんくささが物語において効果をあげていたが、何度も使える方法ではない。さて今後にどうあつかうつもりなのだろう。


作画もまずまず可愛らしい。稲上晃作画監督らしい、ちょっとデフォルメされた丸っこい絵。冒頭の組み手は動きもいい。
前半はギャグらしい間で動きを止めて作画を省力し、後半にリソースをわりふっていたのも上手かった。クライマックスでアクションだけでなくキャラクターのふれあう芝居が描かれているから、普段よりも作画に要求される水準が高いところを、よく支えていたと思う。