キャラクターデザイナーの湯本佳典が作画監督。女性キャラクターが一様に可愛く、名もなき群集キャラクターまで整っている。主人公の装備新調に合わせてアイキャッチも新規に。主人公の復活にふさわしい力の入りようだった。
カードバトルでも激突王の名前にこだわりつつ、「激突」という効果を最高の形で活かすため待つ姿勢を見せたり、成長をうかがわせる。対する敵も、反撃を念頭において戦う冷静なキャラクターとして描写される。強敵であるゆえに勝利の爽快感も主人公の成長も描けると同時に、反撃を恐れすぎているという指摘で御都合主義感を薄めつつ敗北の伏線を張る。主人公の決めカードも、異界における初めての仲間と、赤の戦士の先達から贈られたものであり、いかにも少年向けらしい仲間とのつながりを感じさせる。
教科書的ではあるが、ここまでていねいに作ってくれれば文句ない。