ポール・アンニョヌエボが作画監督。巨大怪人然としたナケワメーケの、破れたマントがはためく様子から、手足を長く伸ばす攻撃まで、アクションは充実。しかし冒頭の崩し顔のようなデフォルメ表情は今一つ*1。
話そのものは写真をモチーフにして、手堅くまとめていた。
街の写真屋や駄菓子屋がラブの記憶を強調する存在として扱われると同時に、商店街を守る等身大ヒーローとしてのプリキュアという側面も見られた。
せっかくなら、ラブ一人が活躍する番外編的な物語にして、浮いた時間で商店街をより現実感ある舞台として描いても面白かったかも。そつのない小村敏明演出も良かったが、座古明史演出なら徹底しただろう。
あと、主人公の「ラブ」という名前は、世界に通じるようにと畳職人の祖父が考えたという真相が、意外性ありつつ妙に現実味あって面白い*2。
無国籍な世界観だった前シリーズに対し、日本を舞台にしている物語と明示している今シリーズならではの真相でもある。