法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ハートキャッチプリキュア!』第3話 2人目のプリキュアはやる気まんまんです!

ずっと脚本を初回から栗山緑で統一しているおかげか、第1話で敵に利用された人形を回収する描写があったり、時間が連続していると感じさせる描写が多いことが嬉しい。細かいところにこだわることで物語世界の安定感がぐっと増す。
性別を理由にして入部を断られるサッカー少女*1の鬱屈を描き、ファッション部員が集まらない主人公側との相似と差異を描いて成長に導く脚本構成も順当。


作画監督は伊藤智子で、原画に大河内忍、馬越嘉彦、高橋任治、ポール・アンニョヌエボといった面々。
まだまだ映像に破綻はないし、キュアマリンの変身バンクや必殺技バンクもよくできている。ちょっとアクションシーンの作画は弱くなったが、川原を利用して空間を感じさせる殺陣を組み立てていたし、力強い必殺技バンクでカタルシスもあり、不満は残らなかった。戦闘中に川へ突撃して濡れたため泣いているように見えるデザトリアン、そのデザトリアンが起こした水飛沫をあびて渋い顔のサソリーナといった描写も良かった。演出は岩井隆央だが、脚本で指示があったのかもしれない。

*1:幼いころは男女混合でサッカーをしていたのに、成長したことで区分けされてしまった背景を明示しているあたり、実に思春期のドラマであった。