〜発達しすぎた都市伝説はモダンホラーと区別ができない〜
サブタイトルにもなっている「ミチコさん」をモチーフとして、込み入った展開に統一感を持たせた脚本が巧い。
怪談として嘘でも本気で怖がる子供達、都市伝説として虚構と現実の境界ととらえるハラケン、電脳における仮想の実態として追うイサコ達、それらを眺める視点主人公としてのヤサコ*1。登場人物の視点がぶれないおかげで、キャラクターの感情に不自然な流れがない。
作画監督は井上鋭。原画に本田雄、井上俊之ら。校舎内の面倒なレイアウトが多いが、やや省力作画。ベテランで要所をまとめ、効率よくスケジュールを回しているといったところか。
コンテは笹木信作。マイナー気味な宇宙人や怪物ネタ*2、楳図かずおを思わせる表情と、全体的に遊びが多い。
全体的には、ハラケンが「あっち」に行きかけた描写がなかなかの怖さで良かった。