はいはいしていたエルが歩けるようになったことで、それを祝うためハレワタールと虹ヶ丘は靴屋へ行く。また、ついにスカイランドへのトンネルが開かれたことで、ハレワタールと虹ヶ丘の別れも近づいていた……
脚本が山岡潤平と金月龍之介シリーズ構成の共同なのはともかく、作画監督が8人と多い。しかし作画レベルは今作の平均くらい。今回は旧サンライズのBNピクチャーズが制作協力しているわけだが、制作会社としての体制が異なっているため映像の質以上にアニメーターの人数を必要としたのだろうか。
前回に敵カバトンの戦いが終わったからといって、より上位の敵が示唆される状況で戦闘がいっさいないところも珍しい。最終回くらい特別なら過去作にも何度かあったが、良くも悪くも戦いがあまり本筋とからまない今作らしい。それでいて今回はドラマで必要な移動手段としてプリキュアへの変身が活用され、普段よりも物語のまとまりがいい。
成長した赤子をとおして関係を深め、それゆえに別離に苦しむ。そんな虹ヶ丘とそっくり同じドラマをもったゲストキャラクターを助けることで、ハレワタールと虹ヶ丘も別離に向きあう準備ができる……戦いとは違ったヒーローとしての活躍が、そのまま自分自身を救う構成が美しい。