法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ひろがるスカイ!プリキュア』第31話 新たな脅威! エルちゃんを取り戻せ!

 虹ヶ丘ましろ作の絵本を読み聞かせられて楽しんでいたエルだが、虹ヶ丘が目をはなしたあいだに絵本に絵を描いてしまう。厳しく叱るソラ・ハレワタールを虹ヶ丘はなだめるが、エルもまた意固地になってしまう。さまざまな仮装ができる写真館の存在を知って、エルにプリキュアのコスプレをさせたことで機嫌はなおったが……


 業務のように感情を見せずに襲撃してくる新敵幹部と、これまで情報を隠してきた新プリキュアの登場。ただし髪色から正体はほぼ明らか。金月龍之介シリーズ構成の脚本に、村上貴之演出、松浦仁美作画監督と、主要回でありつつ中核スタッフは少なめでも、アクションアニメとしては悪くはなかったのだが……
 これまでの敵幹部は自身のモチベーションにしたがってプリキュアへ向きあってきたがゆえ、ミノトンは強制的に退場させられる。もともとシリーズのなかでも異常に敵組織の情報が少なく*1、しかしプリキュア側がその謎を解こうとして動くこともない。敵幹部は基本的にひとりずつプリキュアと戦うだけで、敵幹部の日常から魅力を感じさせるつくりになっていない。ドラマのない敵組織で変動がおきても設定として強くなったという以上の印象は感じにくい。
 敵が超空間の移動能力をもってアクションに活用したり、主人公たちを町外れの駐車場に拉致したりと、アクション面のギミックは良かったが。

*1:類例といえば、同じ妖精が別の怪物に変身するという斬新な設定の『キラキラ☆プリキュアアラモード』くらいか。 『キラキラ☆プリキュアアラモード』第2話 小さな天才キュアカスタード! - 法華狼の日記