法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ひろがるスカイ!プリキュア』第20話 ましろの夢 最初の一歩

 絵本を読むよう何度もエルにもとめられ、虹ヶ丘は十冊も読むことになってしまった。虹ヶ丘はみんなと聖のアルバイト先に行ったところ、アルバイトの同僚の美大生が見事な絵を描いていることに驚く。その美大生にアドバイスをしたことをきっかけに、虹ヶ丘は絵本を描くことを決める……


 伊藤睦美脚本で、これまで周囲のフォローばかりだった虹ヶ丘が主体的に動いて、周囲にフォローされる物語が描かれた。
 コンテストに落選したこともふくめてこの種類のドラマでは一般的な展開だが、同世代の要望を拒絶して自分ひとりで楽しもうとするエルのキャラクターが冒頭から一貫していることや、しめきりにまにあわせるための障害になる信号機が怪物ランボーグにされて前に進みたい虹ヶ丘の日常ドラマと戦闘アクションが一致したことは良かった。赤信号になったら周囲を止めるランボーグによって敵幹部バッタモンダーも止まるが、偉そうに命令するだけなので支障にならない描写がさりげなく笑える。
 青山充の他にはひとりだけの二人原画で、作画そのものは普通なのだが、劇中絵の説得力が高い。特に虹ヶ丘の描いた絵が、きちんと直線は描いているが、骨格を無視しているような子供らしいつたなさがうまく表現されていた。