法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』世界は謎だらけウソかマコトか2時間SP

「衛星カメラが捉えた地球」は、衛星写真で発見されたさまざまな事物の紹介。ヨルダンの砂漠で見つけた長方形の影が、現地調査をしてみると遺跡だったり。イランの造船所で米軍の空母に酷似した艦船が作られていて、甲板に艦載機も搭載されていたので、何かと思ったら、訓練で破壊パフォーマンスするための巨大標的だったり。
「7秒しか記憶がもたない男性」は、ヘルペス脳炎により海馬が損傷して短期間しか記憶できなくなった元音楽家を紹介。
映画『メメント*1の設定を思い出させるが、より記憶できる時間が短く、会話もままならない。こまごまと日常のことをメモに書きつづけているが、すぐ自分で忘れて文章を否定するように消していってしまう。
ただ、音楽家としての技術は残っていてピアノは今でも巧みに演奏できるし、息子の顔なども忘れているが妻と結婚した記憶だけは残っている。かつてコンサートを成功させた教会に行ったが、しかし何も思い出すことはできなかった。そんな夫の苦しみを妻は赦す。
「偉大なるスポーツ物語:名ゴルフプレイヤーの正体は!?」は、かつてハリウッドで大人気だったモンタギューというゴルフプレイヤーの物語。
表に出ることを嫌ってプロゴルファーでこそなかったが、さまざまな曲芸のようなゴルフの美技を披露して、ともにプレーすることがステータスになる存在だったという。ベーブ・ルースとも対戦した。
しかし人気歌手との勝負を隠し撮りされて、逮捕されてしまった。モンタギューの本名はラバーン・ムーアといい、将来を嘱望されるスポーツマンだったが、つまらないレストラン強盗に参加して逃亡。身分を隠してゴルフの腕一本で名をあげたという。
裁判ではハリウッドの著名人が支援して、モンタギューは無罪に。しかし堂々とプロゴルファーの道を歩めるようになった時、ハリウッドの放蕩で堕落していたこともあり、ゴルファーとしてピークをすぎていた。平凡な成績だけ残してゴルフ界を去り、ゴルフの腕を失った彼には助ける著名人もなく、孤独に亡くなったという。
おちぶれた結末もふくめて、まさに映画になりそうな半生だった。
「何かが私を殺している」は、テキサス州の女性化学者ホープ・イパーラの、幸せな生活にふりかかった不幸の、恐るべき真相を紹介。
夫とともに3人の子供を育てていたホープだが、末期癌と宣告されて治療のため頭髪や眉毛を失っては、奇跡的な回復をくりかえした。最初は喜んでパーティーなども開いていたが、母親スーザンが医者にたのまれて過去の処方箋を探したが見つからない。治療のための支払いや、治療そのものの記録がいっさいない。
ホープは怪我や病気になって周囲の気を引こうとするミュンヒハウゼン症候群だった。それも自身の末期癌だけでなく、流産した双子の死も、末娘の嚢胞性線維症も嘘だった。孫を守るためにスーザンはホープと縁をきり、現在のホープは刑務所で反省した言葉を述べながら今も嘘をつきつづけているという。
しかし喉を切開してチューブで食事させていた末娘は別としても、自身の体毛をそりおとして、存在しない双子のタトゥーを入れるのは無駄なリスクとコストをはらっていることは確かだ。利益目的の詐欺ではなく本当に心の病気なのだと実感できるのが悲しい。


公式サイトで紹介されていないコーナーとして、第二次世界大戦でフィリピンに日本軍が隠した山下財宝をめぐるエピソードを紹介。
かつて実際に発見した人物がいたが、マルコス大統領に奪われてしまった。その子孫が番組に登場し、展示している日本軍の遺物を見せていく。
そして取材者も海岸の洞窟などを調査し、実際に日本軍の遺物を発見したが、財宝は見つからなかった。しかし今も夢を求めて発掘がおこなわれていて、トラブルが絶えないという。
やはり『のび太の宝島』は、こうした現実に言及するべきだったと改めて感じた。
『ドラえもん クレヨンしんちゃん 春だ!映画だ!3時間アニメ祭り』風間くんと入れ替わっちゃったゾ/野原家の秘宝だゾ/「映画ドラえもん のび太の宝島」 - 法華狼の日記

のび太が宝を実際に探すと発言したなら、原作の出木杉なら馬鹿にしたり唖然としたりはすまい。現代にもトレジャーハンターがいることを指摘するだろう。