法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』私はこれで助かりました SP

ゲストは肥満体質の検査などで笑いをとるための松村邦洋Mr.シャチホコフリーアナウンサーの宇垣美里など。


「悪い借金取りをやっつけろ」は、借金に苦しむ人々を救おうとするロシアの番組を紹介する。
スーパーのレジ係をしている若い女性が、間違って未成年に酒を売ったことから借金をして罰金をはらうことに。しかし番組が調査してみると、借金取りは異常に暴力的で、スーパーの警備員も店内の暴行を無視する。
実は借金取りとスーパーのオーナーがつながっているだけでなく、わざと因縁をつけて借金を背負わせて、やがて性風俗へ沈めるという二重三重の罠がしかけられていた。『白竜LEGEND』かよ。
新コーナーにしたいのかもしれないが、スタジオで指摘されるようにヤラセ臭いとまではいわないものの、ちょっと事件が派手すぎて、同じような面白さを毎回リアリティをもって提示できるとも思えない。
「〇〇のおかげで生還」は、米国ユタ州の渓谷へ冒険に行った男3人の顛末。
分岐点でGPS情報よりもインターネット情報を信じて、狭い谷底で道がわからなくなったあげく、さらに深い割れ目へ転落。ロープを崖上に残したためとりにいこうとして落下。眠るために荷物を枕にしていたら袋状の水筒が破けて水分が足りなくなる。妻に行く先を告げてなかったので、助けが来ることも期待できない。
しかし接近したヘリコプターに対してカメラのフラッシュをたくという機転で、見事に発見してもらえたという。そのヘリコプターが3人を捜索していたのは、妻がインターネットの検索履歴を見て行方の見当をつけたからだった。インターネットが迷わせインターネットが手がかりになる皮肉。
「南京の天使」は、自殺の名所となった長江大橋で、人々の悩みをボランティアで聞くひとりの中年男性を取材。
男性は結婚して娘もいる平凡な物流サラリーマンだが、定期的にスクーターで大橋をわたって悩んでいそうな人へ声かけをする。無職となって困っている若者に知人の小さな会社を斡旋したりも。あくまで個人の活動だが、困った人を止めるための家では、精神分析医や心理学の学生に助けてもらったり、専門家による救済にもつなげているので安心感がある。
しかし、こういう個人の善意と努力に依存する救済運動は、その個人を賞賛する気持ちより、その社会の欠陥を強く感じてしまう。全体主義的なまま資本主義化することで急速に発展する中国の問題を象徴する姿に見えた。