id:srpglove氏とid:kazenotori氏が、ファンタジー的世界を舞台としたVRMMORPGが、はたして作品全体がファンタジーにカテゴライズされるか否かで議論していた。
VRMMORPGものが「ファンタジー」って本当ですか? - い(い)きる。
VRMMORPGものには、本物の超常的な要素が一つも存在しないのです(フルダイブ型のVRゲーム機という存在自体がファンタジー!とか、だからそういう陳腐で低レベルな混ぜっ返しは要りませんってば)。
このような、いわばガワだけがファンタジーである設定のみを理由に、VRMMORPGものを素直に「ファンタジー」そのものとすることには、わたしはどうしても抵抗があります。
天狗さんってそんな「ファンタジー純潔主義」みたいな立場なんでしたっけ。ゲーム内容にファンタジーの要素が含まれているならそれはファンタジーでは。
— mizunotori (@mizunotori) August 30, 2019
ツイッターでも論争がおこなわれているようだが、とりあえず連想したのが、演劇を題材とした物語だ。
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たとえRPG的な剣と魔法のファンタジーでも、現代日本の一般人が舞台で演じるだけなら、それはファンタジージャンルの物語とは呼べないだろう。
他に『ドラえもん』では、さまざまな童話をいつものキャラクターが演劇化しようとする「なぜか劇がメチャクチャに」というエピソードがある。
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そこでドラえもんの秘密道具で衣装を用意し、立体映像を投影して、さらに人体の動きをコントロールして芝居を助ける。
作中で演じられるのは「人魚姫」「はだかの王様」「星の銀貨」で、ファンタジーから時代劇的な寓話まで幅広いが、物語全体のジャンルとしてはSFだろう。
逆に、作中で演じられるのが超常要素のない戯曲やシェイクスピアであっても、役者が超常的な設定で外見を交換するなら、漫画のジャンルは現代ファンタジーだろう。
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もしも外見の変化が化粧と演技によって生まれる集団ヒステリーなどという真相が明かされれば、サイコサスペンスなどのジャンルに移行したかもしれないが。
srpglove氏はいわば作中作部分を「ガワ」と表現しているが、外側の「枠組み」こそが物語全体のジャンルを決定づけるというのが私のイメージだ。