法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スター☆トゥインクルプリキュア』第22話 おかえり、お父さん!星奈家の七夕☆

キュアコスモをむかえて地球へ戻ってきた星奈たちの前に、一年ぶりに星奈父が帰ってくる。
さっそく歓迎しようとする星奈一家と仲間たちだが、星奈祖父だけが距離をとっていた……


山田由香脚本に関暁子演出、作画監督は池内直子と森亜弥子と油布京子。女性だけがメインのスタッフワークが興味深い。
物語では、キュアコスモが仲間になっていく連続ストーリーを、星奈家で距離感のある男たちのドラマに重ねあわせる。その仲立ちをするのが、最も星奈ひかるに近くて、キュアコスモと同じ異星人の羽衣ララ。
大学講師の職を投げ捨てて星奈父が研究の旅に出たのがUMAを探すためという説明が、専門家が分野を逸脱していく問題を連想させて、あまり良い印象をもてなかった。もちろんUMAが実在する世界の物語ではあるし、香久矢父のように公務員としてそうした調査をおこなっている人物もいる*1わけだが……もう少しオルタナティブとしてのオカルトとの距離感をコントロールしてほしかったところ。
しかし家族との距離感のとりかたは現代的で悪くない。1年に1度だけ会える父との関係を放映日の七夕になぞらえ、夜空に広がって個別に光る星々に人々の姿を見いだす。離れていても家族だという考えを主人公が気負いなく語る。
幼い時の主人公が願ったために研究より家庭を親が選んだ『ハートキャッチプリキュア!』や*2、 医療援助のため海外を飛び回る母の戦いを娘が主人公として共感する『キラキラ☆プリキュアアラモード*3と、また違ったかたちで説得力ある家族の風景が描かれた。


なお、前回から始まった新EDで映像の変化なし。てっきり放映話で主軸になった登場人物を中心にするコンセプトかと思ったのだが。OPも映画予告版でもなければキュアコスモ映像へのさしかえもなかった。