今回はテーマにそって一目で奇妙とわかる情景が多く紹介され、バラエティ番組として楽しかった。ただ、海外の危険な映像の一つで、中国の高所遊具で安全ロープが外れて閉鎖された問題を、”さすがに中国でも”といった表現でナレーションしていたのは、小さなレイシズムと思えて感心しなかった。
「世界の建物の謎」は、五輪開催をもくろみながら3年で崩れたトルコのスキージャンプ台*1や、ブラジルの海岸に建つ傾いたマンション群、ジブラルタルからスペインをつなぐ唯一の道の遮断機などを紹介。
前者ふたつはどちらもきちんと土台の杭が岩盤まで達していなかったケース。しかし修復をつづけているジャンプ台はともかく、あと十年はもつからと家賃を下げながら居住者を募集しつづけるマンションは正気を疑う。
後者の遮断機は、交通量が少なかった時代に、滑走路を車道が横切るようにしたまま時代がたってしまって問題になった。しかし当然のように車道ゆえゴミなどが滑走路の途中に散らばるわけで、そのため飛行前の清掃でさらに遮断される時間がかかるという。さすがに地下トンネルをくぐらせる計画が立ったというが……
「ロアーズ:猛獣150頭と映画撮影」は、『エクソシスト』の製作総指揮などで知られるノエル・マーシャルが、実際の猛獣と同居する映画を作ろうとして破綻していく顛末を紹介。
共同製作と主演をおこなった妻のティッピ・ヘドレンは、番組では紹介されなかったが『鳥』*2の主演女優であった。
しかし実際の猛獣を多数登場させる危険な撮影に参加するスタッフは少なく、素人やアマチュアばかりが集まった。ただカメラマンとして『スピード』のヤン・デ・ボンが参加し、絵作りにはこだわったものの、隠れて撮影しているところを猛獣に発見されて重傷を負ったりと、散々な結果だったという。
まったく知らなかったが、なかなかのポンコツ超大作として一部では有名らしく、調べてみると『ロアー』というタイトルでDVD化もされていた。
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